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カーブ走行時に大きな違いが…。4輪ともスタッドレスを装着すべき理由(その2)

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雪道運転には欠かせないスタッドレス。4輪すべてに装着するのは基本ですが、ときどきチェーンと同じ感覚で、「スタッドレスも2輪(駆動輪)だけ装着すれば良いのでは?」というドライバーの声を耳にすることも……。それはもちろん誤り。では、4輪ともスタッドレスに交換した場合と、2輪だけを交換した場合と、運転時にはどのくらいの差が生じるのでしょうか。前回に続き、4輪すべてにスタッドレスを装着すべき理由を、国土交通省による解説動画を参考に、「カーブ走行時」の差に着目してご紹介します。 

FF車(前輪駆動車・後輪は夏タイヤ)はカーブの内側に突っ込んでしまう

国交省による雪道での旋回実験(半径30mカーブ)の結果を例に説明します。まずはFF車(前輪駆動車)の駆動輪2輪のみにスタッドレスを装着した状態でカーブのコースを走行したところ、後輪がスピンしてカーブの内側にぶつかってしまいました。

FR車(後輪駆動車・前輪は夏タイヤ)では、カーブの外側に振れてしまう

また、同じコースをFR車(後輪駆動車)の駆動輪2輪のみにスタッドレスを装着した状態で走行してみると、今度はカーブを曲がりきれずに外側へと飛び出してしまいました。どれだけ優秀なスタッドレスタイヤでも、2輪のみの装着ではその効果を十分に発揮できないことがわかります。一般道路や高速道路に限らず、カーブはどこにでも存在するため、雪道では4輪すべてのスタッドレス装着が必要不可欠といえます。

”2輪のみスタッドレス”が、カーブ走行時に危険をまねく理由

それでは、どうして2輪のみのスタッドレス装着ではカーブを曲がりきれないのでしょうか。車がカーブを曲がるときには、車の中心に遠心力が発生します。その遠心力に、前輪・後輪の発生する力が対抗してつり合うことで、車はカーブをうまく曲がっています。ところが前後で違う性能のタイヤを装着した場合、前輪と後輪で雪道において路面との摩擦抵抗に差が生じ力がつり合わなくなるため、カーブを曲がりきれなくなってしまうのです。

スタッドレスの誤った装着方法は、安全装置にも影響が

ちなみにABSやVSC、VSAなどの横滑り防止装置を装備した車でも、前後に異なるタイヤを装着していると車体が不安定になり、本来の効果を発揮できません。車の安全装置を最大限に活用するためにも、やはりスタッドレスは4輪すべてに装着したいところです。

正しい装着方法で使ってこそ、真の効果を発揮してくれるスタッドレス。愛車に合ったスタッドレス選びや普段の状態チェックももちろん大事ですが、この機会に装着方法を今一度確認してみてはいかがでしょうか?

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