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エンジンオイル交換の目安は? 判断方法や注意点を解説

エンジンオイル交換の目安は? 判断方法や注意点を解説
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ガソリンスタンドやカー用品店などで、「オイル交換」というワードを目にしたことはありませんか? このオイルとは「エンジンオイル」のことで、クルマのエンジンを動かすためは欠かせない重要な存在です。この記事では、そんなエンジンオイルの交換方法と注意点について解説します。

エンジンオイルを交換しないとどうなる?

エンジンオイル交換の目安は? 判断方法や注意点を解説

エンジンオイルとは、一言でいえばエンジンを動かすための潤滑油です。具体的には、エンジン内部の潤滑・密封・冷却・洗浄・防錆という5つの役割を担っており、エンジンオイルの交換を怠ると、これらの役割を果たせなくなります。エンジンの性能が低下するだけでなく、燃費が悪化したり、場合によっては部品に重大なダメージを与えてしまう危険性もあるので注意したいところです。

一般的なオイル交換時期の目安とは?

エンジンオイルの劣化スピードはエンジンの種類や使用環境などによっても大きく変わってきます。車検を待たずに交換が必要になることがほとんどです。交換するタイミングの目安としてはどのような基準があるのでしょうか?

走行距離と使用期間の目安と自動車メーカーが定める目安

標準的な使用の場合は、お使いのエンジンオイルやクルマの取扱説明書に記載されている「走行距離」と「使用期間」のうち、いずれか早い方で交換しましょう。悪路走行が多い、走行距離が多いなどのシビアコンディションでクルマを使用している場合はその半分で交換することをおすすめします。

各自動車メーカーが提示しているガソリン車の標準交換時期(走行距離と使用期間)は次のとおりです。

  • トヨタの場合…15,000km、または1年
  • 日産の場合…5,000km、または6カ月
  • ホンダの場合…10,000km~15,000km(車種によって異なる)、または1年

ちなみにバイクでは、初回は1,000km(または1カ月)、それ以降は6,000km(または1年)となっているケースが多いようです。

推奨交換目安がいろいろある理由とは?

エンジンオイル交換の目安は? 判断方法や注意点を解説

「3,000km~5,000km程度または6カ月ごと」、「10,000km~15,000kmまたは1年ごと」など、メーカーやカー用品販売店によって推奨目安となる基準がいろいろあります。こういった数字に大きな違いがあるのはなぜでしょうか?

エンジンの違い

エンジンオイルが劣化するスピードは、エンジンの種類によって大きく異なります。例えば「ディーゼル車」の場合は燃料に硫黄分が含まれているため、ガソリン車よりもオイルの劣化が早くなります。また、「ターボ車」もエンジンに大きな負荷がかかるため交換時期が早まります。

さらに身近な例を挙げると「軽自動車」はエンジンルームが狭く、小排気量を高回転数でカバーする傾向にあるため、エンジンへの負担が大きくオイルの劣化もしやすくなります。エンジンの使用頻度が少ない「ハイブリッド車」も、エンジンの始動・停止を頻繁に繰り返すというシステム上、ガソリン車よりもエンジンオイルに負担がかかっています。

また、運転状況もエンジンオイルの劣化に大きく関係します。特に注意したい走行としては、次のようなものが挙げられます。

シビアコンディション(走行のしかた)

  • アップダウンの激しい道や悪路、雪道などの走行
  • 渋滞路の走行や低速での走行
  • 近所への買い物など短距離走行の繰り返し
  • サーキットでのスポーツ走行

上記の走行は車両に大きな負荷がかかる状況として「シビアコンディション」と呼ばれます。シビアコンディションの頻度が高い方は、通常よりも早めのオイル交換が必要です。

前回の交換時期を忘れた場合

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もしも前回の交換時期を忘れてしまったら、エンジンオイルの状態を点検して判断しましょう。注目したいポイントは次の2点です。

オイルの量と色が適切かどうかチェックする

エンジンオイルは基本的に密閉されたエンジン内を循環していますが、パーツの隙間から燃焼室に入って燃えたり、パーツが摩耗して気密性が弱まったりすることによって少しずつ減っていきます。クルマを平らな場所に止め、エンジンが冷えた状態のときに、エンジンルーム内にあるオイルレベルゲージを確認しましょう。急激に減っている場合はオイル漏れの可能性があります。

また、エンジンオイルの状態は色からも判断できます。新品は透明感のある薄茶色ですが、使用していくにつれてこげ茶色~黒っぽい色へと変化していきます。汚れ具合を見るには、オイルレベルゲージをウエスやキッチンペーパーなどでふき取って色を確認してみてください。ただし、クルマを数百km走らせただけでもオイルの色は黒くなるため、汚れているからといってすぐに交換が必要になるわけではありません。ほかのポイントもあわせて判断しましょう。

エンジンに異音や振動はないかを確認

エンジンオイルが不足していたり劣化していたりすると、エンジンに異音や振動が出ることがあります。オイルを交換しても治らない場合は別の不具合が考えられます。

エンジンオイル交換の注意点

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エンジンオイルを交換する際は、次のポイントに注意が必要です。

クルマに適したエンジンオイルを使う

クルマに搭載されているエンジンは車種によって違うため、適合するエンジンオイルもそれぞれ異なります。オイル交換前には、車種ごとに決められたオイルの推奨粘度を必ず確認しておきましょう。推奨粘度よりも低粘度のオイルはエンジントラブルの原因になるほか、高粘度のオイルは燃費悪化の原因になります。エンジン本来のパフォーマンスを最大限に引き出すためにも、必ず指定されたオイルを使用してください。

エンジンオイル交換方法と費用目安

エンジンオイルの量はクルマの排気量が大きくなるほど多くなるため、なるべく安くお得に交換したいところ。また、粘度やベースオイル(全合成油・部分合成油・鉱物油)などによっても価格は異なるので注意しましょう。オイル交換ができる場所とそれぞれの費用目安について簡単にご紹介します。

カー用品店

店頭で好みのオイルを選んで購入してから交換します。費用は2,000円~7,000円程度です。店舗によっては、会員になれば工賃が無料になることもあります。

ガソリンスタンド

扱っているオイルによって異なりますが、費用は2,000円~5,000円程度です。ガソリンスタンドオリジナルのオイルを使っている場合もあります。給油や洗車のついでに、気軽に利用できるのがメリットです。

整備工場

行きつけの場所があれば、整備工場での交換もおすすめ。安ければ3,000円程度で交換できるようです。工場によって価格やサービスにばらつきがあるので、予約の前に一度見積もりをとっておくと安心です。

ディーラー

オイルの種類にもよりますが、一般的な費用は3,000~10,000円程度。カー用品店やガソリンスタンドにくらべると高めになる傾向がありますが、豊富な知識で車種に最適なエンジンオイルを選んでもらえます。

ちなみに、すべての作業を自分で行う「セルフオイル交換」は、慣れている人でも時間や手間がかかるうえに、失敗すると故障やケガのリスクもあります。慎重に検討しましょう。

まとめ

エンジンを“心臓”とたとえるなら、エンジンオイルは“血液”。心臓が血液なしでは機能しないのと同じように、エンジンとエンジンオイルは切っても切れない関係なのです。エンジンオイルのメンテナンスをする際は、今回ご紹介した情報を参考にしてみてくださいね。

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