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現場で気付きがちな、車中泊の“失敗”とは?

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時間の制約がなく、場所もほとんど自由。テントのように設営・撤収の手間が少なく、何よりとっても経済的。そして「密」を避けて移動でき、知らない人との接触機会も減らせる……。使い方次第では最高の旅を実現してくれる“車中泊”。その手軽さゆえに、予期せぬトラブルも少なくありません。今回の記事では、アウトドア初心者が陥りやすい4つの失敗とその対策を紹介します。

意外な騒音! 立木の下にとめたら、雨だれの音がうるさくて眠れない

現場で気付きがちな、車中泊の“失敗”とは?

山間部や夏の時期の天気は変わりやすいものです。雨よけや日よけのためについつい立木の下に車をとめたくなりますが、雨上がりに意外と気になるのが雨だれの音。一度気を取られるとなかなか眠れなくなる…なんてこともあり得ます。かといって、夜が更けてから何度も車を動かすのは大変ですよね。

雨の日に注意すべきポイント

雨の日の車中泊で注意すべきポイントは、「雨だれの音」「寒さ」「湿度対策」の3つ。雨が上がった後の雨だれの音は、大粒の雨水が不規則なリズムで落ちてくるため、静かな車内では大きく響くものです。立木の下よりも、かえって何もない場所の方が快適な場合もあります。

また、雨によって一気に気温が冷え込んだり、湿度が上がったりすることも考えられます。特に湿度に関しては、車内に干した洗濯物が乾きにくくなったり、車内に結露が発生したりとさまざまなトラブルの原因になるので、うまく対策しておきたいところです。

準備しておくべきアイテム

旅先で雨が予想されるときは、音対策に「耳線」や「ノイズキャンセリングイヤホン」、寒さ対策に「靴下」「湯たんぽ」「寝袋」などを準備しておくと安心です。

湿気に関しては、雨が止んでいれば窓を少しだけ開けて換気することで湿気を逃がせますが、冬場は気温が下がるので躊躇する人もいるかもしれません。そこで便利なのが「小型除湿機」。ポータブル電源を使用するものや充電式のものなどさまざまなタイプがあるので、使用状況にあわせて選んでみてください。

もちろん、雨対策に不安があれば無理せずに屋根付きの駐車場などにとめるのも一つの方法です(場所によっては車中泊を禁止しているところもあるので事前確認をお忘れなく)。雨が降り続く場合は思い切って移動日にして、晴れている場所を目指してドライブしても良いでしょう。気象情報を見ながら新たな目的地を探してみるのも楽しいかもしれませんよ。

明かりをつけていたら、車内に虫がたくさん…

現場で気付きがちな、車中泊の“失敗”とは?

手元を見やすくするために室内灯をつけたり、空気のおいしい場所で窓を開放したり…。これらは一見ごく普通の行動に見えますが、時には「いつのまにか車内に大量の虫が!」なんて悪夢を呼び寄せかねません。

ご存じのとおり、多くの虫は光に集まります。周囲が暗ければなおさらのこと。多少不便でも、夜間の室内灯は極力つけないようにするほうが賢明です。また、風の気持ち良い夜だったとしても窓を開け放つのは控えましょう。これは防犯対策にもつながります。

それでも「せっかくの大自然なのだから、開放的な気分を味わいたい!」という方には、バックドア用網戸などの便利アイテムがおすすめ。ただし網戸を張っていてもバックドア全開では防犯性が低いので、ドアストッパーを使う、就寝時は使わないなどの工夫も必要です。

車中で連泊し、身体が痛い

現場で気付きがちな、車中泊の“失敗”とは?

一度車中泊の良さを知ってしまうと、ついつい車内連泊をしたくなるものです。しかしさまざまな便利グッズを集めたとしても、車の本来の用途は移動がメイン。特別なキャンピングカーなどでもない限り、何日も連続で寝泊まりするようには作られていません。狭い車内での睡眠が続くと、想像以上に身体に負担がかかってしまいます。

また、長時間座ったままでいると下半身の血行が悪くなり、血栓ができることも。この血栓が肺に詰まると、「エコノミークラス症候群」になります。車中泊をするときは、トイレなどのタイミングで簡単なストレッチを行ったり、クッション性の高いマットを敷いたり、ビーズクッションなどを枕代わりに使ったり、負担を軽減できるよう工夫をしてみてください。

また、車中泊の後には必ず車の運転が待っています。不調がある状態での運転はなるべく避けたいところです。もし身体の疲労が気になる方は、宿泊施設付きの道の駅やホテルで1泊するなど、身体を十分に休ませてあげるのがおすすめ。しっかりと体調を整えて、安全で楽しいドライブを楽しみましょう!

初心者が故の、マナー違反に注意! 車中泊可能なスポットか事前に確認を

現場で気付きがちな、車中泊の“失敗”とは?

災害時の避難場所として、また「密」や感染リスクを避ける方法として、急速に注目が集まりつつある車中泊。宿で見知らぬ誰かと接触することもなく、家族だけで旅行ができるとあって、コロナ禍をきっかけに初めて車中泊をしたという人も多いのではないでしょうか。

でも、「駐車可能な場所」が、すなわち「車中泊が可能な場所」とは限りません。例えば、24時間いつでも開いている「道の駅」やサービスエリア、パーキングエリアは、あくまでも休憩施設のため駐車場での車中泊はNG。事前のチェックを行わずにうっかり泊まってしまわないように注意が必要です。

車中泊OKなスポットとしては、有料・無料のオートキャンプ場のほか、「RVパーク」があります。RVパークとは全国に200か所ほど開設されている日本RV協会が認定する車中泊施設。利用には施設利用料のほか発電機や電源、ゴミ箱などの使用料がかかりますが、ホテルなどの宿泊に比べれば格安です。車中泊専用でキャンプ利用は不可のため、静かな環境でゆっくり眠れますよ。

春から夏への変わり目は気温もほどよく上がり、車中泊がしやすくなるシーズンに。秋から冬にかけては寒さが厳しくなりますが、ちょっとしたポイントに気をつけるだけでもグッと快適に過ごせるようになります。車中泊初心者の方はもちろん、これからバンライフを始めてみたいという方もぜひ参考にしてみてくださいね。

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