1人で楽しむキャンプのことを意味する「ソロキャンプ」。気軽に行けて、こだわりを追求できるのが特徴で、近年は週末や連休を利用してソロキャンプへ出掛ける人が増えています。
この記事では、ソロキャンプを充実させるための楽しみ方や必要なアイテムについて紹介します。
目次
ソロキャンプの楽しみ方

ソロキャンプの魅力は、何といっても「自分だけの時間」を存分に楽しめることです。ここでは、ソロならではのキャンプの楽しみ方をご紹介します。
焚き火と向き合う
ただ眺めるのはもちろん、料理をしたり暖を取ったりするのにも役立つ焚き火。慣れてきたら、どのように薪を組めば効率よく燃えるか、どうすれば長く火を持たせられるかなど、試行錯誤するプロセスも楽しめるようになります。パチパチと薪がはぜる音に耳を傾け、ゆらめく炎を眺める時間は、日常の喧騒から離れた特別なひとときになるでしょう。
自然の中でのキャンプ飯
グループキャンプでは皆がそろって食事をするためプレッシャーを感じることもありますが、ソロキャンプなら周りを気にせず自由に料理に挑戦できます。失敗しても食べるのは自分だけなので、普段は作らない難易度の高い料理や、時間をかけてこだわりの一品を作ることも可能です。自然の中で自分だけのお気に入りのキャンプ飯を楽しむ時間は、ソロキャンプの大きな魅力の一つです。
読書や映画鑑賞
ソロキャンプは、自分だけの時間を思う存分満喫できる環境です。普段忙しくてなかなか手をつけられない本を持っていき、自然の中でページをめくるぜいたくを味わってみましょう。ランタンの明かりがあれば紙の本も読めますが、電子書籍リーダーやタブレットを使えば、夜間でも快適に読書を楽しめます。また、好きな映画やドラマを小型プロジェクターで映し出せば、大自然の中でプライベートシアターを作ることもできます。
趣味を充実させる
ソロキャンプ最大の魅力は、自分の好きなことを好きなだけ楽しめること。写真撮影、スケッチ、星空観察、バードウオッチングなど、それぞれの趣味をとことん追求できます。周りに気を遣うことなく、自分のペースで好きな場所へ行き、好きな時間に起きて、好きな時間に寝る。そんな自由なスタイルで自分だけの時間を過ごせるのが、ソロキャンプの醍醐味です。
ソロキャンプに必須なもの

ソロキャンプを快適に過ごすためには事前準備が欠かせません。テントや寝具、照明などの基本アイテムは、安全で快適なキャンプ体験を左右する重要な要素です。ここでは、ソロキャンプで必ず準備しておきたいキャンプ道具の種類とその選び方について紹介します。
テント
ソロキャンプに適したテントは、持ち運びやすさ(サイズや重さなど)と設営のしやすさがポイントです。初心者は1人で設営しやすいドームテントやワンポールテントなどを選ぶと良いでしょう。
サイズは1人用でも十分ですが、荷物のことを考えると2人用を選ぶと余裕を持って過ごせます。また、季節によって選ぶテントも変わってきます。3シーズン用(春・夏・秋)と4シーズン用(春・夏・秋・冬)があり、寒い時期のキャンプを計画しているなら、冷気を防ぐスカート付きの4シーズン用を選ぶのがおすすめです。
シュラフ・キャンプマット
快適な睡眠を確保するために、シュラフ(寝袋)とその下に敷くマットも用意しておきましょう。シュラフは季節に合ったものを選ぶことが重要です。各商品に限界使用温度や快適使用温度などの目安が記載されているので、購入前に必ずチェックしてください。
初心者には寝返りがしやすい封筒型がおすすめですが、保温性を重視するならマミー型(ミイラ型)もおすすめです。また、地面からの冷気を遮断し快適に眠るためにマットは必須です。素材によって断熱性や寝心地が異なるので、使用環境に合わせて選びましょう。
ランタン
キャンプ場には街灯がほとんどなく、日が沈むと一気に暗くなるため、光源は必須です。特にソロキャンプでは複数の光源を用意しておくと良いでしょう。LED式のランタンは手軽で明るく、電池式なので扱いやすいのが魅力です。
テント内や食事のための明かりとなるランタンのほか、動き回る際に便利なヘッドライトもあわせて持っておくと安心です。ヘッドライトは両手が自由になるので、夜間の行動に大変役立ちます。
調理器具
ソロキャンプでの調理器具は、コンパクトさと使い勝手の良さが重要です。キャンプ初心者なら、軽量で熱伝導率の良いアルミ製のクッカーや、コンパクトなガスバーナーから試してみるのがおすすめです。
また、小型の調理器具やスタッキングできる鍋や食器類を選んでおくと荷物をコンパクトにまとめやすくなります。焚き火料理をする場合は焚き火台も用意しておきましょう。
あると便利なキャンプグッズ

必須アイテムに加えて、あると快適さがグッと高まるキャンプギアもあります。荷物の量とのバランスを考えながら、自分のキャンプスタイルに合わせて取り入れてみましょう。キャンプ場によってはレンタル・販売サービスを行っているところもあります。
テーブル・チェア
調理や食事をするためのテーブルや、ゆったりと過ごすためのチェアはあると非常に快適です。特にソロキャンパーにはコンパクトに折りたためるローテーブルとローチェアの組み合わせがおすすめです。
テーブルと椅子の高さが合っているかどうかも購入時のチェックポイントです。使う人の身長や用途などによっても適切な高さは異なるので、長時間使用しても負担にならないような組み合わせを見つけてみましょう。
ポータブル電源
電源のないキャンプサイトで小型家電を使用したい場合に便利なのがポータブル電源です。特に長期のキャンプや電子機器をよく使う方にとっては心強い味方になります。
容量やサイズはさまざまなので、使用する機器の消費電力と使用期間を考慮して選びましょう。近年は太陽光で充電できるソーラーチャージャー付きのモデルも多く販売されており、自然の中で電力を確保できるのが魅力です。スマホの充電程度なら、モバイルバッテリーで対応しても良いでしょう。
雨具
急な天候の変化に備えて、雨具は必ず持参しましょう。レインコートやポンチョは、雨の日のキャンプだけでなく、朝露や風よけとしても活躍します。
さらに、タープを設置すれば雨の日でも快適に過ごせるスペースを確保できます。コンパクトに収納できるタイプを選べば、ソロキャンプでも持ち運びの負担が少なくなります。
虫よけ対策グッズ
自然の中での時間を快適に過ごすためには、虫よけ対策は欠かせません。虫よけスプレーや蚊取り線香、虫刺され薬などを用意しておきましょう。
特に夏場は虫が多く活動するため、長袖長ズボンや虫よけネットなどの準備も検討すると良いでしょう。虫の多い場所ではメッシュ素材のタープ内で過ごすことで、快適さを保ちながら虫を防げます。
車中泊もおすすめ!

テント泊のほかに、ソロキャンプの選択肢として注目されているのが「車中泊」です。ここでは、車中泊の魅力と注意点を紹介します。
車中泊のメリット
車中泊は、テント設営の手間がなく、天候に左右されにくい点が大きな魅力です。特に、突然の雨や風が強い日でも安心して過ごせます。
また、時間の制約が少ないのも車中泊の魅力です。宿泊施設のようなチェックインやチェックアウトの時間を気にする必要がなく、自由に移動できるので、好きな時間に出発し、好きな時間に休めます。アウトドアのアクティビティとも相性が良く、早朝から始める釣りや、夜間の星空観察など、時間に縛られない活動が可能です。
さらに、費用面でも通常の宿泊施設より大幅に抑えられるのもメリットといえるでしょう。
車中泊のデメリット
車中泊の最大のデメリットは安全面への配慮が必要な点です。特に女性は人気のない場所での駐車は避け、できるだけ車中泊可能な施設や明るい場所を選ぶことが重要です。
また、トイレやお風呂が近くにない場合は不便さを感じることもあります。特に長期の車中泊を計画する場合は、シャワーのあるRVパークや公共施設の利用も視野に入れると良いでしょう。
快適性においても、限られた車内スペースでの就寝は宿泊施設に比べると劣ります。テント泊と同様、夏場の暑さや冬場の寒さへの対策も必要です。こまめな換気、季節に合わせた温度対策(窓を開ける、シェードを使用する、電気毛布や寝袋を用意するなど)が不可欠となります。
まとめ
ソロキャンプは、自分だけの時間を満喫し、自分のペースで自然と向き合える貴重な体験です。焚き火に癒やされ、自分だけのキャンプ飯を楽しみ、趣味に没頭する時間は、日常からの解放感とともに新たな発見をもたらしてくれるでしょう。
車中泊という選択肢も含め、あなたに合った方法で自然の中での時間を楽しんでみてください。少しずつ経験を積みながら、自分だけの理想のソロキャンプを作り上げていきましょう。