ON THE ROAD
  • TOP
  • トリビア
  • ガソリン価格の仕組みについて解説!場所によって価格が異なる理由とは
TOYO TIRES

ガソリン価格の仕組みについて解説!場所によって価格が異なる理由とは

ガソリン価格の仕組みについて解説!場所によって価格が異なる理由とは
heart

クルマの維持費のなかでも特に大きな出費になりやすいのが「ガソリン代」です。ガソリンが高い理由には、原油価格の高騰や円安などもありますが、本体価格のほかに複数の税金がかけられていることも挙げられます。

今回の記事では、そんなガソリン価格の仕組みについて詳しく解説します。

ガソリン価格の内訳

ガソリン価格の約4割を占めているといわれている税金。まずはその内訳を見ていきましょう。

ガソリンにはさまざまな税金がかけられている

そもそも石油には「石油諸税」と呼ばれる複数の税金がかけられています。ガソリン税もこれに含まれ、主に以下の7種類に分けられます。

  • 石油石炭税
  • 石油製品関税
  • 石油ガス税
  • ガソリン税(揮発油税と地方揮発油税を合算したもの)
  • 軽油引取税
  • 航空燃料税
  • 地球温暖化対策のための税(環境税)(※石油石炭税に対して、CO2排出量に応じた税率を上乗せ)

石油からつくられるガソリンには、上記の石油諸税のなかから「石油製品関税」「石油石炭税」「ガソリン税」「地球温暖化対策のための税(環境税)」が課されます。さらに1989年(平成元年)に日本で初めて消費税が導入されてからは、ガソリン価格にも消費税が課されるようになりました。

なお、ガソリンにかかる税率はレギュラーであってもハイオクであっても同じです。

ガソリン価格が変動する理由とは

ガソリン価格の仕組みについて解説!場所によって価格が異なる理由とは

ガソリン価格の決定要因には、さまざまな理由があります。大きな要因としては、「原油価格(本体価格)」「為替」「需要と供給」「各国の政策(税金・補助金等)」の4つが挙げられ、これらの影響によってガソリン価格は変動します。

ガソリン価格高騰に対して政府が見せた取り組み

コロナ禍における「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」の一環として、消費者の負担を低減するために「燃料油価格激変緩和補助金」が実施されています。

緩和措置期間中に全国平均ガソリン価格が1リットル168円程度以上になった場合、1リットルあたり5円を上限(※)として燃料油元売りに補助金を支給するというもので、消費者に直接補助金を支給する制度ではありません。あくまでガソリン小売価格の高騰を避けるためのものであり、価格を下げる制度ではないのがポイントです。同制度は、令和5年12月末までの実施が予定されています。

※令和5年9月7日からは、168円から17円を超える分については全額支援し、17円以下の部分は10月4日までは30%、10月5日から12月31日までは60%支援となっています。

ガソリン価格が場所によって違う理由とは 

ガソリン価格の仕組みについて解説!場所によって価格が異なる理由とは

上記の価格決定要因に加えて、競合店の有無(多ければ価格競争が起こる)や立地条件(輸送コストや需要)などの事情を加味したうえで、各ガソリンスタンドによって最終的な価格が決まります。そのため、地域によってリッターあたり10円以上の差が開くこともめずらしくありません。

SAやPAのガソリンが高い理由

高速道路のSA・PAにあるガソリンスタンドでは、一般道にあるスタンドよりもガソリン価格が高い傾向にあります。この理由としては、SA・PA のスタンドは原則24時間営業をする必要があるため人件費や光熱費がかかることや、洗車や車検といったガソリン販売以外の収益源がないことなどが挙げられます。

諸外国のガソリン事情

ガソリンにかかる税金が高いといわれがちな日本ですが、世界の事情はどうでしょうか。財務省が公開している「OECD加盟国(38か国)におけるガソリン1ℓあたりの価格と税の比較(2022年第3四半期)」によると、税負担率の高い国の上位5か国は以下のように並んでいます。

  • 1位:フランス(55.7%)
  • 2位:イタリア(55.3%)
  • 3位:オランダ(54.9%)
  • 4位:ドイツ(54.4%)
  • 5位:ギリシャ(52.5%)

※カッコ内は税負担率。OECD加盟国(38か国)のうち、データ比較可能な35か国を記載。

上位は欧州の国々が占めており、日本は24位(42.3%)となっていました。

また、税負担率以外を比較しても、日本は高い方から数えて小売価格が34位、税負担額が28位となっていました。リッターあたりの小売価格(税込)は、デンマーク・ノルウェー・フィンランドでは300円台にも上っており、日本を170円とすると100円以上の差があります。海外のガソリンにも高い税金がかけられており、原油価格と為替、国の方針などに左右されていることがうかがえます。

まとめ

ガソリン代は日常的にかかるので、少しでもお得に給油したいもの。今回ご紹介したようにガソリンにはさまざまな税金がかけられていますが、最終的な価格は店舗で決められるので、場所次第で価格を抑えられる場合があります。スタンドを選ぶ際は今回ご紹介したポイントも思い出してみてくださいね。

pagetop