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台風と重なるときには特に注意を!「高潮」の危険性と対策とは?

台風と重なるときには特に注意を!「高潮」の危険性と対策とは?
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9月に入り、いよいよ本格的な秋が近づいてきました。この時期、残暑とともに注意したいのが台風。風害や水害のほか、高潮による被害が発生する場合もあります。今回は、「高潮」対策について解説します。

まずは基礎知識。「高潮」とは

「高潮」とは、台風などの強い低気圧によって海面の水位が上昇する現象のこと。発生には主に2つのメカニズムがあり、1つは大気圧の低下で海面が吸い上げられるように上昇する「吸い上げ」です。大気圧が1hPa下がると海面は約1cm高くなります。例えば、平常時の大気圧は約1013hPaですが、台風の中心気圧が910hPa程度になると、台風の中心では海面が約1m上昇します。

そしてもう1つのメカニズムは、沖から海岸に向かって強風が吹き続けることによって、海水が吹き寄せられて海面が上昇する「吹き寄せ」。この場合は風速が速いほど、湾が長いほど、湾の水深が浅いほど、大きく上昇します。

起こりやすい場所は事前にチェック!

高潮の規模は台風の大きさや通過するコースなどによって変わりますが、北半球にある日本の場合、地上付近の台風は上から見て反時計回りに強い風が吹き込みます。台風の右半分(東側)は風向きと台風の移動方向が同じになるため、強風が吹きやすく、高潮も起こりやすくなります。

具体的には、東京湾・伊勢湾・大阪湾・有明海などは、国内でも特に高潮が起こりやすい地域です。ただし、日本海側で発生しないというわけではないので、注意してください。

また、高潮が起こりやすい地形としては、地表の高さが満潮時の平均海水面よりも低い「ゼロメートル地帯」や、海底が急激に深くなる海岸近く、湾奥部などが挙げられます。例えば東京は東京湾の最奥部に位置しているため、海水の逃げ道がなく、影響を受けやすい場所といえます。

ドライバーが知っておくべき対策とは?

高潮の災害を防ぐため、海の近くには防潮堤や水門などの施設が整備されていますが、もしものときに備えて私たち自身も日頃から対策しておく必要があります。

自宅や職場が海から近い場合は、自治体Webサイトなどから確認できるハザードマップで、高潮の警戒区域をあらかじめ把握しておきましょう。避難場所や避難経路もあわせて確認しておくと安心です。

また、台風などの際は気象庁から高潮注意報・警報が発表される場合があるので、気象情報には注意深く耳を傾けておきましょう。

道路の冠水や家屋の浸水などのほか、規模によっては重大な人的被害も起こし得る「高潮」。海が近くにある人もそうでない人も、ぜひ頭の片隅に置いておいてくださいね。

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