大きな車を運転するときには、普通の車とは違った感覚が必要です。今回の記事では、大きな車の特徴を理解し、安全に運転するためのコツについて解説します。
目次
大きい車の特徴とは?
大きな車といってもいろいろありますが、どのような特徴があるのでしょうか。ここでは3つのポイントをご紹介します。
運転席が高い
大きな車の特徴の一つは、運転席の位置が高いことです。ミニバンやSUVなどの車高が高い車種はセダンタイプと比べて目線の位置が高いので、より広い範囲を見渡すことができます。視野が広く感じられるので、運転スキルを磨きたい初心者にも適した車といえるでしょう。
ただし、目線が高いほど死角も多くなるので注意が必要です。まっすぐ走る分には遠くまで見渡せて運転しやすいですが、車体の周辺は見えづらくなってしまうのです。
車幅感覚をつかみにくい
大きな車のもう一つの特徴は、車幅感覚をつかみにくいことです。車に乗る前に、車体の大きさや幅、高さなどのサイズ感を外からしっかり確認しておくと安心です。カタログや製品サイトなどで車体寸法なども知っておくと、駐車の際に役立ちます。
また、小さい車と大きい車では、タイヤの位置が大きく異なります。タイヤと地面が触れる「接地点」を把握しておくと、脱輪(落輪)を防げるほか、狭い道でのすれ違いもスムーズになります。
内輪差が大きくなる
大きな車の特徴として、「内輪差」が大きくなることも覚えておきましょう。内輪差とは、車が曲がるときに生じる内側前輪と内側後輪の軌道の差のことを指します。前輪よりも後輪のほうが内側を通り、その差は車が大きくなればなるほど大きくなる傾向にあります。
内輪差を意識せずに運転していると、縁石への乗り上げや接触事故などのトラブルにつながる可能性があります。内輪差による事故を防ぐには、サイドミラーでボディと後輪の位置を確認しながら少しゆっくりとハンドルを切ることがコツです。ただし、ハンドルを切るのが遅すぎると大回りになって、後続車との接触事故や巻き込み事故などの原因になるので注意しましょう。
ちなみに外側前輪と外側後輪の軌道の差を「外輪差」といいます。後輪よりも前輪が外側にふくらみやすく、特にバックで大きな差が生まれやすいので駐車時などには細心の注意が必要です。
大きい車を運転するコツをご紹介!
大きい車を運転するときには、どんなことに気をつければよいのでしょうか。ここでは3つのコツを見ていきましょう。
普段以上に「手前」に注意する
大きな車を運転する際は、普段以上に手前に注意を払う必要があります。特に車体直前の低い位置は運転席からは死角になってしまうため、障害物や子どもが車のすぐ前にいても、運転席からは見えないのです。発進時は、車の前方をしっかりと確認してから運転席に乗り込むようにしましょう。信号待ちが終わって発進する際にも、渡り遅れた歩行者などがいないか十分に確認してください。
また、車の後方も車体近くの低い位置は死角となります。車庫入れの際には十分に注意しましょう。少しでも不安を感じたら、いったん車を降りて周囲の安全を確認することをおすすめします。
後退時や車線変更時に余裕を持って運転する
バックミラーやサイドミラーから見える範囲は車のサイズによって異なり、大きな車はその分死角も大きくなります。ミラーの角度を適切に調整して活用しつつ、目視での確認も行いましょう。新しい車に乗るときは、目視とミラーの見え方の違いをチェックしておくと安心です。後退や車線変更の際は余裕を持った運転を心がけ、慌てずに行動しましょう。
右左折はふくらんで曲がる
大きな車で右左折する際は、ハンドルをゆっくりと切りながら、少しふくらむような気持ちで曲がるのがコツです。これにより、ぶつかりを防ぐことができます。ただし、やりすぎると後続車を混乱させてしまうので、バランスを見極めることが重要です。
まとめ
大きな車に苦手意識を持っている人は多いかもしれませんが、コツをつかめば難しいことではありません。車体の大きさや死角を意識して、少しずつ車両感覚をつかんでいきましょう。乗り慣れない車を運転するときには、自身に合ったミラーやシートの位置調整などもお忘れなく! 安全運転を第一に、楽しいカーライフを送ってくださいね。