ON THE ROAD
  • TOP
  • HOW TO
  • クルマのパッシングとは?使用方法と注意点を解説
TOYO TIRES

クルマのパッシングとは?使用方法と注意点を解説

クルマのパッシングとは?使用方法と注意点を解説
heart

クルマのヘッドライトといえば、暗い夜道やトンネル内などを明るく照らしてくれる頼もしい存在です。時にはドライバー同士のコミュニケーションツールとして使われることもあります。この記事では、「パッシング」の方法と注意したいポイントについて解説します。

パッシングとは?

クルマのパッシングとは?使用方法と注意点を解説

ヘッドライトのハイビームを素早く点滅させて前方へ合図を送ることを「パッシング」といいます。これは道路交通法で定義されているものではなく、ドライバー同士のコミュニケーションとして自然に発生したもので、暗黙の了解として使われている手段です。

パッシングは一般的に、ウィンカーレバー(ヘッドライトスイッチレバー)を手前に引くことで行われます。車種によって操作が異なる場合もあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

パッシングがよく使われるシーン

パッシングがよく使われるのは、対向車とコミュニケーションをとりたいときや、表情や手の合図がわかりづらい夜間などです。クルマ同士のコミュニケーションを考察した研究によれば、日中よりも夜間のほうがパッシングを使う確率が上がるそうです。

パッシングの意味

使用場面やタイミングによって、さまざまな意味をもつパッシング。お礼であることもあれば危険を知らせる警告であることもあるので、もしも運転中に対向車や後続車からパッシングされたら、その意味をとっさに判断する必要があります。パッシングが示す意味をいくつかご紹介します。

お礼や感謝を伝える

道を譲ってもらったときなどに「ありがとう」と感謝の気持ちを伝える合図です。パッシングの中で最も多くみられるパターンです。

謙譲や親切を伝える

「お先にどうぞ」と道を譲る合図。交差点での右折時や合流時などに対向車からパッシングされた場合は、この意味である可能性が高いです。ただし、地域によっては「先に行きます」と全く正反対の合図として使われるケースもあるので、十分注意が必要です。なお、高速道路などの追い越し車線で後続車からパッシングされた場合は、「先に行かせてください」という合図であることが多いようです。

危険や警告を伝える

走行中には、ライトのつけ忘れや消し忘れ、トランクが開いているなどの異変を教える合図としても使われます。
また、一見必要なさそうな場所でのパッシングは、進行方向に警察の取り締まりや事故があるなどの情報を対向車が知らせてくれているというケースも。

不快感や抗議を伝える

「ハイビームがまぶしい」など、不快感を表すときにもパッシングが使われます。

バスやタクシーが緊急事態を伝える

バスジャックや強盗など、車内での緊急事態を周囲に知らせるために使われる場合もあります。

パッシングされたときの注意

パッシングは基本的に親切な意味で使われることがほとんどですが、パッシングをされたときは念のため自分のクルマに問題がないか確認しておきましょう。昼間であれば、相手ドライバーとのアイコンタクトやボディーランゲージを併用することで、意思疎通が図りやすくなります。もしも否定的な意味であったとしても、逆上せず冷静に対処することが大切です。

パッシングをするときの注意

クルマのパッシングとは?使用方法と注意点を解説

パッシングの操作は、1~2回素早く点灯させるのが一般的です。長時間や過剰なパッシングは相手の視界を奪い、「あおり運転」と受け取られる可能性もあります。誤解を生まないよう、執拗なパッシングは避けましょう。

また、前述したとおり、パッシングの意味や使い方は法律等で明確に定義されているものではなく、地域によって意味が変わるケースもあるため注意が必要です。例えば関東では「お先にどうぞ」という意味で使われることが多いのに対し、関西では「道を譲って」という意味で使われることが多いため、状況によっては衝突事故などのトラブルを引き起こしかねません。パッシングを過信せず、慎重に行動したいところです。

まとめ

今回ご紹介したパッシング以外に、ハザードやクラクションなどもコミュニケーションツールとして使われますが、いずれも使い方を間違えるとかえって危険や混乱を招く原因になります。特にクラクションの使用場面は法令(道路交通法第54条 警音器の使用等)で規定されており、パッシングのような合図目的での使用は法令違反となります。
使用場面や相手の意思をしっかりと見極めて、円滑な運転に役立ててくださいね。

pagetop