これからの時期、徐々に発生頻度が増えてくる「ゲリラ豪雨」。ON THE ROADでも対策法をご紹介しましたが、それとあわせて気をつけたいのが、「雷」によるトラブルです。お出かけ先で突然雷に出くわしたら、一体どのような行動を取ったらよいのでしょうか。今回は、ドライブ中の雷対策についてご紹介します。
1年のうち落雷被害が最も多い月は?
気象庁の統計によると、2005~2017年の12年間に報告された落雷による被害の数は、1,540件。そのうち約30%(468件)は8月に起こっており、1年で圧倒的に落雷害が多い月といえます。
また、雷といえば真っ先に夏を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、冬でも数は少ないものの発生しており、4~10月は太平洋側で、11~3月は日本海側で発生しやすいという地域的な特徴もあります。
運転中に雷が近づいてきたら…
ドライブ中の雷を回避するために、こまめにチェックしたいのがリアルタイムの気象予報。スマートフォンにも対応している気象庁のWebサイト「レーダー・ナウキャスト(雷ナウキャスト)」や、日本気象協会のアプリ「Go雨!探知機(ごううたんちき)」などを活用して、周囲の状況を把握しておきましょう。
また、クルマのAMラジオを活用する方法もあります。性能にもよりますが、およそ50km以内の場所で雷が発生するとAMラジオは雷の放電に反応して「ガリガリ」というノイズを拾うといわれています。間隔が短く、大きなノイズに変化してきたら、雷が接近している可能性があるので注意しましょう。
落雷時も、車内にいれば安全!?
雷は直下だけでなく斜め下にも落ちるため、雷の音や光を確認できるときにはすでに危険区域に入っているといえます。バイクや自転車に乗っていたら速やかに安全な場所へと避難する必要がありますが、クルマの場合はそのまま車内にとどまっているほうが安全です。
なぜなら、もしもクルマに雷が落ちたとしても電気はボディの金属部分をつたってタイヤから地面に流れていくため、中にいる人はもちろんカーナビなどの車載電子機器も影響を受けることはほとんどないといわれているからです。
ただし、ソフトトップ(幌)のオープンカーなど例外もあります。また、安全といわれる車内でも金属部分に触れていると感電するおそれがあるので十分注意しましょう。
とにかく雷に気付いたら安全な場所にクルマを止めて、落ち着いて遠ざかるのを待つのが賢明です。くれぐれも慌てて車外に飛び出すことのないように気をつけてくださいね。