雨の日や雪の日のドライブでの視界確保に欠かせない「ワイパー」は、バッテリーやタイヤなどと同じく消耗品。使っているうちに徐々に劣化し、状態によっては交換が必要になります。もし交換せずに使い続けているようなら、梅雨空でのドライブの前に愛車のワイパーの3つのポイントを点検してみませんか?
その1:フロントガラス・リアガラスをチェック
ワイパーが劣化すると、気になってくるのがガラスの拭き残し。拭いた後に筋状の線が残ったり、縦にヒビが入ったようになったり、拭ききれずに水がにじんだり…と、汚れたガラスは見栄えが悪いだけではありません。「自動ブレーキ」「追従走行」などのADAS(先進運転支援システム)を搭載した車では、ガラス越しにセンサーカメラが設置されていることがあるため、正確に作動しなくなる原因にもなります。
ワイパーを作動させたときに拭き残しが見られた場合は、ワイパーの状態を確認してみましょう。ワイパーとガラスが擦れて異音(ビビリ音)が発生する場合も要注意です。
その2:ワイパーをチェック
本体のブレード部分(ワイパーブレード)と、ガラス面に触れるゴム部分(ワイパーゴム)からなるワイパー。特にゴム部分は、紫外線や風雨にさらされて傷みやすいパーツで、寿命は約1年といわれています。
ワイパーを軽く持ち上げて、ゴム部分に裂けやひび割れ、硬化などが見られた場合は速やかに交換しましょう。また、ブレード本体にガタつき、変形などが起こった場合は、こちらも交換する必要があります。ワイパーの形状はメーカーや車種によって異なるので、愛車にぴったり適合するものがわからない場合はディーラーやカーショップに問い合わせましょう。
ブレード部分に問題がないようならば、ゴム部分だけを交換することもできます。基本的な手順は、ブレード部分を取り外してから古いゴム部分を引き抜き、新しいゴム部分を差し込んでツメをはめ込めば交換完了。ブレード部分を車に取り付けて、正しく動作するか確認しましょう。フロントワイパーよりも使う機会が少ないリアワイパーの方も、もし取り付けられている場合はチェックをお忘れなく。
その3:ウォッシャー液のノズルをチェック
ガラスの汚れが気になるとき、ワイパーとセットで役立ってくれるのが「ウォッシャー液」。この機会に、ウォッシャー液が正常に噴射するかどうかもあわせて点検しておきましょう。ウォッシャー液の噴射力が弱かったり、出てこなかったりする場合はノズルの詰まりが考えられます。
ノズル詰まりの原因には、ウォッシャー液の成分が固まったり、砂やホコリなどの異物が付着して固まったりするケースがあります。ウォッシャーノズルは少しでも曲がると噴射先が大きく変わってしまうため、ウォッシャーノズル専用のクリーナーを使って異物を取り除くようにしましょう。
ワイパーの劣化を放っておくと、思わぬ事故の原因になるだけでなく、車検で不合格となってしまうこともあります。夏から秋にかけてはゲリラ豪雨も多く、ワイパーを使う場面が何かと多くなる時期。ぜひしっかりと点検して、クリアな視界で安全運転を楽しんでくださいね。