車でのお出かけは好き! だけど酔いやすいから遠出があまりできない…という皆さま。また乗り物酔いしやすい子供を持つ親御さま。ちょっとしたアイデアやテクニックの積み重ねで、乗り物酔いを防げるってご存じですか?
せっかくのドライブでダウンな気分にならないように。できることからやっていきましょう。
目次
乗り物酔いのメカニズム
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」の故事にもあるとおり、まずは、どういった原理で乗り物酔いが起きるかを知っておきましょう。
第一段階として、車の揺れが内耳の三半規管に影響を及ぼします。加減速時に起きる前後の揺れや、レーンチェンジ時の左右の揺れが三半規管を刺激してしまうのです。
第二段階は体感の差。目に入ってくる景色は動いているし、揺れも伝わってくるのだけど、身体はシートベルトで固定されていますよね。この感覚のズレが脳に伝わり、気持ち悪い…と感じるようになります。
第三段階は、突発的な自律神経の失調。不快感がストレスにレベルアップしてしまい、交感神経と副交感神経のバランスが崩れて、血圧が変動したり胃が動いたりして吐き気がうぇっぷ。この段階になるともうアウト。車を止めて、症状が収まるまで休むしかありません。
つまり、乗り物酔い対策は、第三段階にまで発展しないようにするのがポイントです。
車に乗る前にやること
前日は十分な睡眠をとる
睡眠不足や過労など、体調が悪化しているとそれだけで酔いやすくなります。前日、わくわくしすぎたとしても、ちゃんと布団でぐっすり眠るように。帰路は車に酔う前に寝てしまうのも、効果絶大な乗り物酔い対策(もちろんドライバーは別ですよ)。子供たちはドライブ先で心ゆくまで遊ばせて、帰宅中はぐっすりと寝かせちゃいましょう。
酔い止め薬は出発の30分~1時間前に服用
さまざまな酔い止め薬が発売されていますが、いずれも効果が出るのは30分~1時間後。酔ってから飲んでも意味がありません。また、プラシーボ効果も期待できるので、出発前に「薬を飲んだから大丈夫!」と思って(思わせて)おきましょう。
ゆったりとした服装を選ぶ
窮屈な装いは、車の震動をより多く身体に伝えます。乗車時はズボンのベルトも緩めたほうがいいくらいです。長時間のドライブに出かけるときは、極力サイズが大きめの服を選ぶべき。土足禁止の車でなくても、靴も脱いだほうがいいですよ。
香水や制汗スプレーなどは使わない
強い香りから乗り物酔いが呼び起こされてしまうこともあります。一人でも乗り物酔いする人がいるなら、自分だけではなく、同乗するメンバー全員に香水などをつけないようにと通達しましょう。また車内の芳香剤も無香料のものを選びましょう。同様に、餃子やビールなど、口臭がキツくなる食べ物・飲み物も避けてもらいましょう。
車に乗ってからやること
こまめに飲食して体調を維持する
血糖値を上昇させると脳が覚醒します。この効果により、乗り物酔いを防げます。ドライブ中は血糖値を素早く上げる効果のあるチョコレートや飴を、少しずつ、定期的に食べるのが効果的。または消化がゆっくりで血糖値を維持しやすい梅干しおにぎりを、出発直後にゆっくりと噛みながら食べるのもいいでしょう(パン、サンドイッチは消化が早いため、適しません)。飲み物は炭酸水がおすすめ。胃や自律神経の調子を整えてくれます。
車の姿勢を保った運転をする
車間距離を大きく開け、アクセルもブレーキも穏やかに。一般道では交差点で曲がることが少ない幹線道路を選び、高速道路でのレーンチェンジも極力控えましょう。
シートを倒し気味に、ヘッドレストに頭をつける
頭部を極力ゆらさないほうがいいので、シートは倒し気味にして、頭部もヘッドレストにつけている状態にしましょう。全身をシートに委ねて、リラックスできるポジションがとれるといいですね。
それでも酔ってしまいそうなときは…
窓を開ける
新鮮な空気を感じるだけでも、気分転換になりますよ!
上半身のストレッチをする
「身体を動かしている」と脳に認識させましょう。ドライバー自身は無理ですが、同乗者なら、シートに座っていても手の平や指、手首、腕、肩、首などの簡単なストレッチは行えます。軽く痛みを感じるくらいの強さがベスト!
ドライバーの皆さんは、このページをブックマークしておいて、車酔いになりそうな人が車内にいたら、このページをそっと見せるといいですよ。楽しいドライブにするための、豆知識としてお役立てください!