3月から4月にかけて、多くの地域でスギ・ヒノキ花粉の飛散のピークを迎えています。花粉が影響を与えるのは人体だけではありません。今回の記事では、花粉によるダメージからクルマを守る方法について解説します。
目次
花粉シミがクルマを腐食する理由
クルマに付いた花粉を放置していると塗装面にダメージを受ける可能性があります。まずはそのメカニズムについて見ていきましょう。
花粉シミはなぜできるのか
クルマに付着した花粉は、雨などでぬれることで水を含んで「ペクチン」という物質を発生させ、ベトベトした汚れに変化します。さらにその汚れが乾燥すると収縮して変形し、シミになってしまうのです。
黄砂汚れとの違いとは
花粉と同様に、春先に飛来する「黄砂」も水を含んでシミになることがあります。鉱物を含む黄砂は花粉よりもザラザラしているので、ボディをキズ付けやすいのがやっかいなところです。
花粉シミの効果的な落とし方
ペクチンは熱に弱いため、夏を迎えれば花粉シミは自然に消えてしまいます。しかし花粉シミを放置すると塗装面の歪みや腐食の原因にもなるので、なるべく早く落としておきましょう。効果的な落とし方を2つご紹介します。
お湯で塗装面を拭く
付いたばかりの花粉は通常の洗車で落とせますが、時間がたってできた花粉シミには「お湯」が有効です。軽いシミであれば、50℃くらい(お風呂のお湯よりも少し熱い程度)のお湯で拭き掃除をすれば落とせます。頑固な花粉シミの場合は、70℃くらいのお湯を直接かけるときれいに取れます。やけどに気をつけて拭き取りましょう。
なお、ヒートガンやドライヤー、スチームクリーナーは塗装面のダメージにつながる場合があるので使用を避けてください。
高圧洗浄機で洗い落とす
洗車する前に高圧洗浄機で花粉を物理的に吹き飛ばしておくと、ボディを傷つけるのを防げます。その後、カーシャンプーをたっぷり泡立ててスポンジでやさしく洗いましょう。花粉シミを長期間放置して塗装面の傷みが気になる場合には、洗車後にコンパウンドで修復します。
花粉からクルマを守る方法
花粉シミを防ぐには、日ごろから花粉が付着しないように対策するのも有効です。花粉からクルマを守るための3つの方法をご紹介します。
ボディカバーをかける
駐車スペースが屋外にある場合は、ボディカバーをかけると花粉の付着を防げます。ただし、カバーを取り外す際に花粉が飛び散ることもあるので扱いには注意しましょう。
クルマにコーティングや撥水加工をする
花粉が飛来するシーズンの前にボディをコーティングしておくのもおすすめの方法です。親水タイプのコーティング剤は雨などで汚れが流れ落ちやすいので、シミになりにくい特徴があります。フロントガラスにも撥水コーティングをしておくと花粉によるベタつきを防げます。
定期的に洗車を行う
そして最も効果的なのはこまめな洗車です。特に雨や夜露でぬれたときは花粉がこびりつきやすいのですぐに洗車するようにしましょう。コーティングをしていれば水でサッと流すだけで簡単に花粉を落とせます。乾いた状態でそのまま拭くとキズの原因になるので絶対に避けましょう。
まとめ
今回は、花粉がクルマに与える影響とその対策についてご紹介しました。高圧洗浄や水洗いは花粉だけでなく黄砂対策にもなるので、この時期は積極的に行うことをおすすめします!