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排ガスゼロのクルマ「ZEV」ってなに?

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エコカーには大幅な減税が適用され、もはや乗り心地や燃費、デザインだけでクルマを選ぶ時代ではなくなってきています。自動車にエコを求める動きは国内だけのことではありません。アメリカ最大の自動車市場、カリフォルニア州では「ZEV(排ガスゼロ車)」規制が2018年から拡大することが決定。今回は、日本人にとってはまだ聞き慣れない「ZEV」について簡単に説明します。 

ZEV(排ガスゼロ車)とは

ZEVとは、「Zero Emission Vehicle」の略。その名のとおりEmission(排ガス)がゼロの自動車で、環境への負担を軽減できることから、アメリカではこのような自動車の販売を促す規制が広がっています。
カリフォルニア州では「電気自動車(EV)」「燃料電池車」「プラグインハイブリッド車(PHV)」などをZEVとして認定し、メーカーごとに販売台数の一定比率をZEVにすることを義務付けています。もしも達成できない場合は多額の罰金を支払うか、競合他社から「排出枠(クレジット)」を購入しなければならない、なかなか厳しい仕組みです。
ちなみにZEVという言葉どおり、排ガスがゼロのクルマだけに限定すると「電気自動車(EV)」「燃料電池車」のみ対象となってしまいますが、この2つだけで一定比率をクリアするのは困難なため、現状は「プラグインハイブリッド車(PHV)」なども含まれています。

電気自動車とは

電気自動車(EV)とは、電気モーターによって駆動する自動車のこと。走行中に二酸化炭素や排ガスを出さないため、大気汚染の心配がありません。給油の手間もなく、電気が安い夜間に充電しておけば翌朝にはフル充電で出発可能。また、ガソリン自動車のようにエンジンで燃焼・爆発をさせないため走行音が静かなのも特長です。ガソリンエンジンを無くすことで小型化されているので、“車内は広いのにコンパクト”という理想的な形を実現しています。

燃料電池車とは

燃料電池車とは、車載の燃料と空気中の酸素との化学反応で発生したエネルギーによってモーターを回して駆動する自動車のこと。燃料は水素が主流ですが、メタノールやエタノールなども利用できます。水素を燃料とする場合、走行時に発生するのは水蒸気のみとなるため環境にやさしく、化学反応による発電のため走行音も静かです。さらに、短時間の燃料充填が可能な上、1度の充填で走行できる距離は電気自動車よりも長く、次世代の自動車として注目されています。

プラグインハイブリッド車とは

プラグインハイブリッド車(PHV)とは、電気モーターとガソリンエンジンを併せ持つ自動車のこと。ガソリンエンジンを使えるので、長距離走行時の電池切れの心配がありません。普段は電気自動車として利用できるので経済的なのが1番の特長です。「いきなり電気自動車に買い替えるのは心配……」という人にもオススメです。

自動車を購入する側にとっては一見あまり関係がないように思えるZEV規制。しかし、なるべく環境にやさしく暮らすのはわたしたち全員の課題でもあります。クルマを買い替える際には、ZEVも視野に入れてみるのはいかがでしょうか。

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