ヨーロッパで発明され、アメリカで大衆化された自動車。その経緯の中で生まれた自動車にまつわる用語の多くは英語をはじめとする外国語を由来とするものが大半です。
しかし同時に、日本全国に自動車が普及してから半世紀以上の年月が経過しています。そのため、外国語だと思っている自動車用語が、実は和製英語だったり、本来の単語を略したものだったりということも多いものです。
今回は、自動車にまつわる用語をいくつか取り上げ、海外でも通じるのか、それとも和製英語なのかを紹介します。
目次
あの用語、海外でも通じる? 自動車にまつわる横文字単語
バックミラー
運転席から後方を確認するために必要なアイテム・バックミラー。こちらも和製英語です。英語では“rear-view mirror”といいます。
アイスバーン
凍った地面を意味する「アイスバーン」。実はこれ、ドイツ語で「凍った道」を意味する“Eisbahn”から来ています。英語でアイスバーンを表す単語は“icy road”です。
ハンドル
運転手が握るハンドル。“handle”はなじみのある英単語だからこのまま通じるのでは……と思うかもしれません。確かに“handle”という英単語は存在しますが、この言い方では通じません。英語では車のハンドルを“steering wheel”と呼びます。
ナンバープレート
車両の識別や車両所有者の特定に使われるだけでなく、最近では所有者がナンバーを指定できたり、地方独自のイラスト入りのものが配布されたりと、個性を表すアイテムとなりつつある「ナンバープレート」。この単語も和製英語です。アメリカでは“license plate”、イギリスでは“number plate”といいます。
アクセル(アクセルペダル)・ブレーキ(ブレーキペダル)
自動車を加速させるために踏むアクセルペダル。日本語の「アクセル」という呼び方は、英語で「加速させる」という意味の単語”accelerator”を省略したものです。「アクセルペダル」は、イギリス英語ではこの”accelerator”で表しています。アメリカでは全く別の表現で、“gas pedal”と呼びます。
アクセルと対の存在・ブレーキ。英語では“brakes”です。英語では複数形になる点に注意しましょう。
カーブミラー
見通しの悪い道路で安全を確保するために設置されているカーブミラー。こちらも和製英語で、英語では“traffic mirror”と呼びます。カーブミラーの中でも特に、凸面ミラーと呼ばれる表面が湾曲しているものは、”convex mirror”と呼ばれます。
実は海外では通じない和製英語が多い
こうして自動車にまつわる英語を調べてみると、予想以上に和製英語が多いということが分かりました。これは、私たち日本人にとって自動車が日常生活に深く関わっていることの現れともいえます。
洋画や海外ドラマを見る時に、今回紹介した単語が聞こえてくるかもしれません。自動車用語の一つとっても、各国の文化の違いを見て取れるということがよく分かりますね。