運転免許の更新手続きができる「交番」があるって本当?
- トリビア
- 2020.12.24
遺失物の届け出や道案内など生活に身近なことから、地域巡回、事件・事故の対応などさまざまな業務を行っている交番。その交番の中に、運転免許の更新ができるところがあるのを存じでしょうか。今回は、運転免許の更新ができる交番、その成り立ちや取り扱い業務をご紹介します。
交番にも種類がある!
一般的には、「一般講習」「優良講習」を行う場合、警察署で更新の手続きができます。そして、地域によっては「警部交番」と呼ばれる種類の交番で免許の更新が行えます。
警部交番とは、警部の階級にある警察官が所長を務めている交番のことです。一般的な交番は警部補や巡査部長といった階級の警察官が所長を務めていますので、警部交番はそれよりも高い階級の警察官が所長に就いています。
近年は少子高齢化の影響により警察官が不足していることから、小規模な警察署が統廃合して廃止された警察署を警部交番としたり、市町村合併によって交番・駐在所を警部交番への格上げしたりで設立されています。
地域によって警部交番の呼び方は異なり、「幹部交番」「警部派出所」「幹部派出所」「広域交番」「地区交番」などと呼ばれていることもあります。
注意!すべての警部交番等で運転免許の更新ができるわけではありません
警部交番は、その地域の複数の交番を管轄する役割を持っています。交番と警察署の中間に位置する「大規模交番」。地域によっては通常の交番に比べて幅広い業務を取り扱っているところもあります。例えば、千葉県警の場合は講習区分によって幹部交番での運転免許の更新手続きが可能です。
・優良講習の方は、県内全ての警察署及び幹部交番
千葉県警WEBサイト「免許更新手続きを警察署で希望される方」
・一般講習の方は、住所地を管轄する警察署及び幹部交番
鹿児島県警では県内にある5つの幹部派出所で、講習区分にかかわらず運転免許の更新手続きができます。例に挙げた千葉県警の幹部交番と鹿児島県警の幹部派出所の場合、免許更新のほか車庫証明の届け出も受け付けています。
ただ、全国すべての警部交番で運転免許を更新できるわけではありません。こちらも例を挙げると、鳥取県警では県内に2箇所の幹部派出所がありますが、運転免許の更新は運転免許センターのみ、車庫証明の受付は管轄地の警察署のみとなっています。また、長野県の場合では「運転免許事務取扱交番」に該当する一部の警部交番で免許の更新手続きができます。
「運転免許の更新は運転免許センターや警察署だけでしかできない」という地域が多いのですが、引っ越した先では実は近くの警部交番などで運転免許を更新することができるかもしれません。各自治体の警察のWEBサイトや免許更新の案内を一度確認してみましょう!