自動車学校の期間について解説!資格の期限も注意しよう
- トリビア
- 2019.09.102024.05.14Update
運転免許取得のため、ほとんどの人が通うことになる「自動車教習所」。通学免許の場合、卒業までにかかる期間は人によってさまざまですが、教習の有効期限には注意が必要です。
今回は、教習所の「有効期限」や免許に関する講習の有効期限について解説します。
目次
自動車学校の卒業までの期間
自動車学校を卒業するには、必要な教習や試験を所定の期間内にこなさなければなりません。ここでは守るべき3つの期限について1つずつ紹介します。
自動車学校の期限
教習の有効期限は、ずばり「9カ月間」。この期限内に、全課程の学科・技能教習を終える必要があります。この期限は法令で定められているもので、「道路交通法施行規則」の第三十三条の5の一のナには、
大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許、大型二輪免許、普通二輪免許、大型第二種免許、中型第二種免許又は普通第二種免許に係る教習にあつては九月以内に、その他の自動車についての教習にあつては三月以内に修了すること。
と記載されています。
仮免許学科試験の有効期限
また、「卒業検定」は、全課程の技能・学科教習の修了から3カ月以内に、「仮免学科試験」は、修了検定(技能検定)の合格から3カ月以内に合格する必要があります。
仮免許証の有効期限
さらに「仮運転免許証」の有効期限は6カ月となっています。期限が切れると、卒業検定が受検できなくなってしまうので注意しましょう。
ちなみに、仮運転免許証は教習の有効期限内であれば再度取得可能ですが、卒業検定は期限を過ぎたらそれまでに受けた教習が無効となってしまうので、確実に合格しておきたいところです。
自動車学校を卒業してから免許取得までの期間
自動車学校を卒業したら、「卒業証明書」を持ってお住まいの地域の運転免許センターへ行きましょう。そこで本免許学科試験を受け、合格すれば運転免許が交付されるという流れになります。
卒業証明書は、自動車学校で必要な課程を修了したことを証明するものであり、発行から1年間の有効期限があります。一見余裕があるようにも思えますが、時間がたてばたつほど自動車学校で学んだ知識の記憶は薄れていくので、卒業後はすみやかに本試験を受けることをおすすめします。
免許取得の最短期間は
免許取得にかかる最短日数についても確認しておきましょう。
AT車の場合
運転免許の技能教習は1日に受講できる上限数が決められており、第1段階は2時限まで、第2段階は3時限までしか受けられません。AT車は第1段階で12 時限、第2段階で19 時限の技能教習が必要になるため、上の受講上限を踏まえると「13日間」となります。
MT車の場合
また、MT車は第1段階で15 時限、第2段階で19 時限の技能教習が必要です。よって、最短の期間は「15日間」ということになります。
ただし、現実にはこれだけスムーズに教習の予約を取れる可能性は低く、さらに卒業後に本免許試験に合格する必要もあるので、実際の取得期間はこれよりも長くなります。短期間で取りたい場合は、確実にスケジュールを押さえられる短期集中コースや合宿免許などを利用するのもおすすめです。
自動車学校の期限が切れた場合
自動車学校の教習期限である9カ月を過ぎてしまった場合どうなるのでしょうか。
基本的に延長は認められない
教習を開始してから9カ月という期間は法令で定められているため、どんな理由があっても基本的に延長は認められません。それまでに受けた教習は無効となり、再度入校からやり直すことになります。ただし、仮免許の有効期限内であれば2段階教習から受講できる「仮免許入所」を行っている教習所もあります。期限を過ぎてしまったからと諦める前に、このようなプランを利用するのも一つの手です。
費用は返金されない
教習にかかる費用に関しても、入学金やすでに受けた教習料・検査料に関しては返金されない場合がほとんどです。受講していない教習料金の返金の可否は教習所によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
「高齢者講習」の期限にも要注意!
70歳以上が免許証を更新する前に受ける必要がある「高齢者講習」にも受講期限があります。免許証の更新期間は「有効期間が満了となる誕生日の1カ月前から1カ月後」ですが、「高齢者講習」の受講可能な期間は、更新期間満了日の6カ月前から、更新期間満了日(免許証の有効期間が満了となる誕生日の1カ月後)までと、免許証の更新期間よりも長くなっています。
これは更新手続き前に高齢者講習を受講する必要があるため。免許の更新と混同していると、高齢者講習を期限ギリギリに受けて、免許証の更新期限に間に合わない!ということもありえますので、ご注意ください。
まとめ
教習の期限は「9カ月間」で、延長は不可能です。いざ教習所に通い始めても、混雑時期(春休みや夏休みなど)にぶつかって予約が取りづらくなってしまったり、仕事や学校が忙しくなってしまったりといった理由で、自分の思いどおりに教習を進められなくなる場合もあります。うっかり期限が切れてしまった……なんてことのないように、なるべく余裕をもって進めたいものですね。