軽自動車とは?軽自動車のメリットや普通車との違いを解説!
- トリビア
- 2023.09.04
かつてはセカンドカーというイメージが強く持たれていた「軽自動車」。近年は先進技術を搭載したものや車内空間の広いもの、デザイン性に優れたものなども登場しており、普通車と遜色ないクオリティーで人気の車種も増えてきています。
今回はそんな軽自動車の特徴とメリット・デメリットについて詳しく解説します。
軽自動車の規格や特徴
そもそも軽自動車とは、1949年(昭和24年)7月に初めて制定された日本独自の規格で、当初の規格は「長さ2.80m以下、幅1.00m以下」と今よりもずっと小さなものでした。
その後何度かの規格改正・拡大が行われ、現在は「排気量660cc以下、長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下の三輪および四輪自動車」となっています。排気量やサイズ以外にも、乗車定員は最大4名、ナンバープレートは黄色(自家用の場合)と決められているのも特徴です。
いわゆる「普通車」の規格や特徴
道路運送車両法による区分では、軽自動車よりも大きな乗用車として「小型自動車」と「普通自動車」があります。四輪以上の場合、「長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下、排気量660cc超2,000㏄以下」のものは小型自動車(5ナンバー車)、それよりも大きなもの(※)は普通自動車(3ナンバー車)に分類されます。
※長さ4.7m/幅1.7m/高さ2.0m/排気量2,000ccのいずれか1つでも上回るもの
なお、高速道路での「普通車」というのは独自の区分で、一般的には小型自動車(二輪自動車および側車付き二輪自動車を除く)、普通乗用自動車、トレーラ(けん引軽自動車等と被けん引自動車(1車軸)との連結車両)の3種類が含まれます。
ちなみに道路交通法による区分では軽自動車も普通自動車に分類されます。
軽自動車のメリット
それでは軽自動車に乗るとどのようなメリットがあるのでしょうか。
維持費
まず、普通車とくらべて税金や保険料が安いことが挙げられます。例えば軽自動車の税金は排気量や重さに関わらず一律で、軽自動車税は1万800円、重量税は3,300円となっています。自家用の普通自動車(令和元年10月1日以降に初回新規登録されたもの)にかかる自動車税は最も低いもの(1,000cc以下)でも2万5,000円、最も高いものでは11万円にもなるので、自動車税だけ見ても大幅な維持費カットにつながることがわかります。車体がコンパクトで軽い軽自動車は、燃費性能が高い傾向にあるのもうれしいポイントです。
車体価格
また、軽自動車は普通車とくらべてクルマ本体の価格も安いのも大きなメリットといえるでしょう。総務省が実施する「小売物価統計調査」によれば、2022年の軽乗用車の平均価格は152万3,810円。同年の小型乗用車の平均価格は216万2,934円だったので、60万円以上安いということになります。
さらに軽自動車は高速道路の利用料金もお得です。高速道路の車種区分では軽自動車は二輪自動車と同じ「軽自動車等」に分類され、一般的に2割ほど安くなっています。
NEXCO東日本は料金設定の基準として「車両が道路に負荷を与える割合」や「車両が道路を占める割合」などを挙げており、このような理由から重量やサイズの小さい軽自動車は料金が安くなっていると考えられます。
上にご紹介した経済的メリット以外にも、「小回りがきいて運転しやすい」「駐車スペースをとらない」ことなども軽自動車ならではの特徴です。
軽自動車のデメリット
一方で、軽自動車には覚えておくべきデメリットも存在します。
定員が4人まで
軽自動車は普通車とくらべると車内が狭いだけでなく、上でも触れたとおり乗車定員は4人までとなっています。そのため、大人数で移動したい方にはおすすめできません。
ただし、この乗車定員の1人として数えられるのは12歳以上からです。「道路運送車両の保安基準第53条第2項」には、12歳以上の者1人は12歳未満の小児または幼児1.5人に相当すると記されていることから、大人2人=子ども3人に相当します。つまり「12歳未満3人+大人2人」の5人での乗車はOKということになりますが、家族の成長に合わせて買い替えが必要になる可能性があるので注意が必要です。
走行性能
ほとんどの軽自動車のエンジンは、メーカーの自主規制により最大64馬力に抑えられています。普通車に乗り慣れている人にとってはパワー不足を感じることがあるのも軽自動車のデメリットといえるでしょう。ちょっとした買い物や送迎などでは気にならないかもしれませんが、高速道路を使っての遠出となると頼りなく感じる場面もあるかもしれません。
まとめ
今回の記事では、軽自動車のメリット・デメリットと普通車との違いについてご紹介しました。一口に軽自動車といっても日常使いに便利なモデルからアウトドアに特化したモデルまでさまざまな車種があるので、ご自身の好みやライフスタイルに合ったものを探してみてください。