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ロードインデックスとは。車検の注意点も解説

ロードインデックスとは。車検の注意点も解説
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1トン以上もの車重を常に支えているタイヤは、まさに縁の下の力持ち。このタイヤが重さを支える能力を示す指標があるのをご存じですか? 今回の記事では、タイヤ選びやメンテナンスの際に役立つ「ロードインデックス」の見方について詳しく解説します。

ロードインデックスとは

「ロードインデックス(荷重指数)」とは、1本のタイヤで支えられる最大負荷能力(最大荷重)を示す数値のことで、2~3ケタの数字で表されます。ロードインデックスのロード(load)は「負荷」、インデックス(index)は「指数」を意味し、それぞれの頭文字を取って「LI」と略されることもあります。

ロードインデックスの調べ方

ロードインデックスは、タイヤ側面のサイズ表記から読み取ります。数字とアルファベットからなるタイヤのサイズ表記は、一般的に「タイヤ幅(ミリ)」/「偏平率」「構造」「リム径(インチ)」「ロードインデックス」「速度記号」の順に表示されています。

ロードインデックスとは。車検の注意点も解説

例えば「195/60 R15 88H」という表記なら、タイヤ幅195ミリ、偏平率60%、ラジアル(R)構造、リム径15インチ、ロードインデックス88、速度記号H(=最高速度210km/h)となります。この88という数値はそのまま88kgというわけではなく、数値が示す荷重がタイヤの規格ごとに定められています。日本のJATMA(ジャトマ)規格の場合、ロードインデックス88の荷重は560kg。つまりタイヤ1本あたり560kgまでの荷重を支えられるということを意味します。

空気圧との関係性

ロードインデックスとは。車検の注意点も解説

また、ロードインデックスと空気圧には密接な関係があります。

空気圧が不足している場合

空気圧が不足していると、同じロードインデックスのタイヤでも負荷能力が下がるため、バーストなどの損傷やそれによる事故の原因となります。

適正空気圧を超過している場合

一方、空気圧を上げれば上げるほど負荷能力が上がるというわけではありません。ロードインデックスごとに空気圧と最大負荷能力は決められているため、これを超える設定にしても負荷能力は上がらないのです。

ロードインデックス早見表

各タイヤメーカーでは、空気圧・ロードインデックスごとの負荷能力を示す「空気圧―負荷能力対応表」が公開されています。お使いのタイヤメーカーのWEBサイトなどから確認してみてください。

ロードインデックスとは。車検の注意点も解説
トーヨータイヤのロードインデックス(荷重指数)早見表

なお、先述のとおりロードインデックスの数値はタイヤの規格によって異なります。

例えばヨーロッパのETRTO(エトルト)規格で規定され、日本のタイヤメーカーでも生産されている「エクストラロード(XL)規格(または「リインフォースド(レインフォースド)(Ref)規格」)のタイヤは、内部構造が強化されているため、標準タイヤよりも空気圧と負荷能力(LI)が高く設定されていることがほとんどです。

純正タイヤから上のようなタイヤに履き替える場合、ドア開口部などに表示された指定空気圧では空気圧が足りず、負荷能力不足になる場合があります。必ずお使いのタイヤの規格に対応した表と照らし合わせて空気圧を調整しましょう。

車検について

インチアップなどでタイヤを変える場合に注意したいのが、新しいタイヤのロードインデックス数値です。NALTEC(独立行政法人自動車技術総合機構)の審査事務規程の第7章には、以下のように記載されています。

(3)① 空気入ゴムタイヤに加わる荷重は、タイヤの負荷能力以下であること。
この場合において、次に掲げる値がタイヤの負荷能力以下であることを確認すること。(細目告示第89条 第4項第1号関係)
ア 積車状態における軸重(※)を当該車軸に係る輪数で除した値
イ 空車状態に乗車定員の人員が乗車した状態における軸重を当該車軸に係る輪数で除した値

「7-11 走行装置」内「7-11-1 性能要件(視認等による審査)」


※軸重…前輪・後輪それぞれの車軸にかかる重量のこと。

アもしくはイの荷重(人員は1人あたり55kgで計算)がタイヤの最大荷重を上回る場合、車検に通らない場合があります。ロードインデックス数値の低いタイヤでも空気圧を高めにすれば通せるかもしれませんが、この方法は空気圧が下がったときに負荷能力が落ちるため危険です。

なお、車体重量や積載量が最大荷重に満たなくても、カーブやブレーキなどの運転操作によっては瞬間的に荷重がかかる位置が変わったり、一か所に多くの荷重がかかったりすることも覚えておきましょう。タイヤを選ぶ際は、基本的に純正タイヤのロードインデックス数値を下回らないようにする必要があります。

まとめ

インチアップの際はもちろん、タイヤサイズが同じでも規格が変わればロードインデックスが変わる場合があります。タイヤを買い替える際は、クルマに合ったロードインデックスのタイヤを選ぶことが重要です。負荷能力を落とさないために、定期的に空気圧チェックをすることで適正空気圧を保つこともお忘れなく!

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