免許証を紛失した!今すぐすべきことと再交付手続きの流れを解説!
- トリビア
- 2022.05.102024.10.22Update
警察庁が毎年まとめている「運転免許統計(令和5年版)」によると、令和5年(2023年)の1年間での免許証再交付件数は462,998件。もっとも多いのは人口の多い東京都で61,406件にのぼります。
また、2020年の免許保有者10万人当たりの件数で見ると、もっとも再交付件数が多いのは沖縄県で、もっとも少ないのは秋田県だとか。再交付の理由の1つが「免許証の紛失」ですが、貴重な免許証をもし紛失したらまず何をするべきなのかを解説します。
目次
免許証を紛失したらまず最初にすること
いつも免許証を入れているところに、免許証がない! 家のどこを探しても見つからない! もしかして、あの時に置き忘れたか…。と、免許証の紛失(遺失)に気付いたら、最初にするべきことは以下の2つです。
すぐに警察に遺失物届を提出する
まずはすぐに遺失物届を提出しましょう。免許証は本人確認書・身分証として使用できる重要なもの。銀行口座の開設やクレジットカードの発行、携帯電話の契約などに悪用される可能性もありますので、速やかに手続きを行います。手続きの窓口は最寄りの交番や警察署です。また、地域によっては電子申請で遺失届を提出できるところもあります。
警察へ寄せられた拾得物の保管期限は3カ月間で、この期限内に落とし主が分からないと返還を受けられなくなってしまいます。紛失に気付いたらすぐに遺失届を提出するのは、このためです。
信用情報機関に連絡する
クレジットカードやキャッシュカードの不正利用を防ぐため、「本人申告」も忘れずにしておきましょう。本人申告とは、本人確認書類の紛失や盗難などの際に、信用情報機関に申告して悪用を未然に防ぐ制度のことです。銀行、カード会社、消費者金融会社など、会社によって加盟している機関が異なる場合があるため、基本的には以下の3つの機関への連絡が推奨されています。
- シー・アイ・シー(CIC)…クレジット会社が多く加盟する指定信用情報機関
- 日本信用情報機構(JICC)…クレジット会社のほか、銀行や消費者金融など幅広い金融機関が加盟する指定信用情報機関
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)…全国銀行協会が設置、運営している個人信用情報機関
免許証の再交付手続きの流れ
次は、免許証の再交付手続きを行います。ここでは手続きの大まかな流れについてご紹介します。
再交付手続きができる場所
受付窓口は、各地の免許センターや運転免許試験場、地域によっては一部の警察署や交番で受け付けているところもあります。場所によって受付時間が異なる場合もありますので、各地域の警察のWEBサイトで確認しましょう。
手続きの所要時間
手続きにかかる所要時間は、受付場所によって異なります。例えば埼玉県では、30分程度~混雑時は1時間程度が目安となっています。
再交付に必要な書類と手数料
再交付の際に必要な書類と手数料は以下のとおりです。
- 「運転免許証再交付申請書」と「運転免許証紛失顛末書(てん末書)」
再交付窓口で「運転免許証再交付申請書」と、「運転免許証紛失顛末書(てん末書)」を記入して提出します。地域によっては「免許証遺失・盗難てん末書」(福岡県)という書類名の場合もあります。また、遺失届または盗難届出時に警察署や交番などで交付するケースもありますので、その場合は再交付の窓口に持参しましょう。 - 申請用の写真(3cm×2.4cm)1枚
免許証に表示される写真とは別に、申請の手続きに顔写真が1枚必要になりますので、運転免許申請用写真の基準に則したものをあらかじめ撮影しておきましょう。免許証に表示される写真は、再交付申請手続きと同時に撮影します。 - 申請者の住所・氏名・生年月日が確認できる身分証
免許証以外の、身分証が必要となります。具体例としては「住民票の写し(コピーは不可)」「マイナンバーカード」「健康保険証」「社員証」「学生証」などです。 - 手数料
再交付手数料は全国一律で2,250円です。地域によっては、運転免許証の再交付申請にキャッシュレス決済(QRコード決済、クレジットカード決済、ICカード決済等)が利用できますが、一部の窓口に限られることもあるので、念のため現金を用意しておくと安心です。ちなみに免許証の破損や汚損、顔写真の変更などのために再交付を申請する場合は、上の書類に加えて現在所持している運転免許証も持参する必要があります。
再交付手続きの注意点
再交付手続きには注意点もあります。
再交付は本人のみ。代理人による申請は不可
免許証の再交付手続きができるのは本人のみで、代理人が申請を行うことはできません。免許センター等などが遠方にあるからといって、誰かに任せずに自ら窓口へ赴くようにしましょう。免許がない状態ですので車の運転は、もちろん控えましょう。
当日交付されないケースがある
受付場所によって、即日交付ができるところと、再交付まで数週間かかるところとがあります。事前に必ず確認しておきましょう。
再交付手続きでよくある疑問点
初めて免許証の再交付を行うと、免許証の番号の末尾が「0」から「1」に変わります。つまり、末尾が再交付回数を示しているのです。最後に、再交付手続きの際によくある疑問点についてまとめて解説します。
仮免許証を紛失した場合
仮免許証を紛失した場合も、最寄りの運転免許センターで再交付手続きを行う必要があります。再交付の際に必要な書類と手数料は以下のとおりです。
- 教習所保管の教習原簿の写し または 運転免許試験課保管の仮免許申請書の写し
- 本籍(国籍等)記載の住民票(個人番号が記載されていないもの、コピー不可)1通
- 申請用の写真(3cm×2.4cm)2枚
- 手数料(1,150円)
必要書類や受付時間は地域によって異なる場合があるので、詳しい情報についてはお住まいの地域の窓口にお問い合わせください。
紛失した免許証が見つかった場合
再交付後は、古い免許証は無効となります。紛失した免許証が見つかった場合は、お近くの運転免許試験場、運転免許センター、警察署などに返還しましょう。
更新期間中に免許証を紛失した場合
免許の更新期間中に紛失した場合、更新手続きをする場所で同時に再交付の申請ができます。その場合、再交付の手数料は不要で、更新手続きにかかる手数料のみとなります。
まとめ
もし紛失した運転免許証が悪用されると、本人に知らないところで金銭契約を結ばれたり、なりすましの被害に遭う可能性もあります。もし紛失に気付いたら速やかに遺失届を提出し、再交付の手続きを行うようにしましょう。