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タイヤローテーション位置交換の簡単なやり方を紹介!

タイヤのお手入れといえば、主にクリーニングや点検などがありますが、意外と後回しになりがちなのが「タイヤのローテーション」。するべきとはわかっていても、正しい交換時期や方法には自信がない人も少なくないのではないでしょうか。  

今回の記事では、ドライバーなら知っておきたいタイヤローテーションの基礎知識と方法について詳しく解説します。

タイヤローテーションとは?

タイヤローテーションとは、クルマに取り付けられている4本のタイヤの位置を入れ替える作業のことです。

タイヤローテーションをする理由

そもそも、なぜタイヤにはローテーションが必要なのでしょうか。タイヤは駆動・制動・旋回など、走行することによって少しずつ摩耗することはすでにご存じかとは思います。ところが、4輪すべてが均等に摩耗するわけではなく、装着する位置や使用条件によってセンター摩耗、(両)肩落ち摩耗、段差摩耗などの偏摩耗を起こすことがあります。一般的にフロントタイヤはハンドル操作の影響でショルダー(肩)部分の摩耗が、大型車や高級車、スポーツカーなどに多いFR車(後輪駆動車)はリアタイヤのセンター部分の摩耗が早くなるという傾向があります。

タイヤローテーションをするメリット

私たちが左右の底の厚みが違う靴を履いたら歩きにくいように、タイヤも摩耗が偏った状態のまま走行し続けると性能差が大きくなるとともに、タイヤの寿命も縮んでしまいます。そこで、偏摩耗を予防して4輪のタイヤの摩耗のバランスを取るために、タイヤの取付位置をローテーションすることが必要になるわけです。つまり、タイヤ寿命を延ばせるのがローテーションのメリットなのです。

車両の取扱説明書にもローテーションを実施するように記載されていますので、一度ご覧ください。

タイヤローテーションの方法は?

ローテーションの方法は、前後左右のタイヤの入れ替えが基本です。同じサイズのスペアタイヤがある場合は5本での入れ替えを行います。入れ替え方はタイヤの駆動方式や種類ごとに少しずつ異なるので、以下のポイントを参考にしてみてください。

FF車

FF車の場合は、前輪→後輪、後輪右→前輪左、後輪左→前輪右というように、後輪のみ左右を入れ替えます。

FR車・4WD車

FR車や4WD車の場合は、後輪→前輪、前輪右→後輪左、前輪左→後輪右というように、前輪のみ左右を入れ替えます。

方向性タイヤ

方向性タイヤ(非対称パターン)は回転方向が決まっているため、取り付ける際はタイヤの内側と外側が指定されています。そのため、ホイールから外さずにローテーションする場合は前後でしか入れ替えができません(ホイールを取り換えれば左右のローテーションも可能です)。

間違ったローテーションをするとタイヤ本来の性能が発揮できなくなり危険な場合もありますので、わからなければガソリンスタンドやカーディーラーに迷わず相談してみましょう。

自分でローテーションする際の注意

自分でローテーションをする際は、ガレージジャッキ(フロアジャッキ)を使って2輪同時に持ち上げると効率的です。注意点としては、ジャッキアップした後は必ずウマ(リジットラック)で車体を支えてから安全に作業しましょう。取り付け位置を書いたテープをあらかじめタイヤに貼っておけば、間違うことなくスムーズに入れ替えられますよ。

車載のパンタグラフジャッキでジャッキアップする場合は、スペアタイヤなどを使って1輪ずつ入れ替えていきます。パンタグラフジャッキは軽量でコンパクトですが、それゆえに安定性には欠けるアイテムです。パンタグラフジャッキを2つ使って2輪持ち上げるのは大変危険なので、絶対にやめましょう。 

タイヤローテーションを行う時期の目安

タイヤの摩耗具合は取り付け位置だけでなく、運転方法、走行する場所によっても異なりますので、一概に決めることができません。ここではタイヤローテーションを行う時期として2つの目安をご紹介します。

走行距離

1つはクルマの走行距離です。一般的にはおおよそ5,000kmごとにタイヤの位置を交換するのが理想的だといわれています。

フロントタイヤの溝が少なくなったとき

もう1つはフロントタイヤの摩耗具合で判断する方法です。FF車の場合、駆動輪のフロントタイヤのほうがリアタイヤよりも摩耗しやすいので、その溝が減ってきたタイミングでタイヤの位置を交換するのもおすすめです。

また、普段コーナーの多い道や山間部を走ることが多い場合や、運転のクセで加減速が多い場合は摩耗しやすいので、早めのローテーションを心がけておくと安心です。空気圧の過多や不足も摩耗や偏摩耗の原因となるので日頃から注意しておきましょう。

タイヤローテーションのタイミング

上の目安を踏まえて、どのようなタイミングでタイヤをローテーションするといいのでしょうか。効率的でおすすめなのは次の2つのタイミングです。

スタッドレスタイヤからノーマルタイヤに履き替えるとき

最もおすすめなのは、春先の冬タイヤから夏タイヤに履き替えるタイミングです。前回のローテーションからの走行距離が5000kmに満たなくても、タイヤ交換とローテーションを同じタイミングにすることでメンテナンスの手間を省けます。自分で行う場合は、ウマ(リジットラック)などの安全対策を忘れずに行いましょう。

点検のとき

もう1つは、定期点検のタイミングです。法定12か月点検ではブレーキ点検でタイヤを外すことになるため、そのタイミングでローテーションを行うのもおすすめです。

ローテーションを依頼する際の相場

必要な工具が手元にない方や、交換方法を覚える自信がないという方は、カーディーラーやカー用品店などのプロに思い切って任せるのも手です。洗車のついでにガソリンスタンドに依頼したり、故障の修理や車検のついでに整備工場にお願いしてもいいでしょう。

プロの自動車整備士にローテーションを依頼した場合の所要時間の目安は15分~30分で、費用の相場は2000~3000円程度。時間と手間を節約できてタイヤも長持ちすると思えば、高くないのではないでしょうか。

まとめ

タイヤは消耗品とはいえ、決して安い買い物ではありません。せっかくなら少しでも長く安心して使いたいものですよね。タイヤのもちや性能を大きく左右するタイヤのローテーション。これまで積極的に行ってこなかった人も、ぜひ普段のお手入れに取り入れてみてください。