風にハンドルを取られない運転のコツを解説! 誰でも実践できる4つのポイント
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- 2017.09.152024.04.17Update
ドライブ中、悪天候でもないのに急な横風にハンドルを取られたり、クルマがぐらついたりした経験はありませんか? ベテランドライバーもヒヤッとしてしまいがちな「強風」の対策ポイントをご紹介します。
目次
強風時に運転をする危険性
まずは強風がクルマにどのような影響を及ぼすのかを確認しておきましょう。
目安として、気象庁から強風注意報が出るくらいの平均風速10~15m/s(歩行者が傘をさせなくなるレベル)では、高速走行中のクルマが横風に流される感覚を受けるようになります。さらに平均風速15~20 m/s(転倒する歩行者が出るレベル)になると、ハンドルを取られる感覚が強くなり、運転が困難になります。
高速道路に設置されている吹き流しは、およそ平均風速10m/s以上で水平(真横)になるといわれています。吹き流しのたなびき方や方向から、風の強さや風向きをチェックしておくことが大切です。
強風の影響を受けやすいクルマとは
また、クルマの種類によっても強風の影響の受け方は異なります。
一般的に軽自動車やミニバン、SUV、ルーフキャリアに荷物を載せているクルマ、空荷時のトラックなどは強風(横風)の影響を受けやすいといわれています。「車重が軽い」「車高が高い」「車体の側面が広い」などの特徴に当てはまるクルマは要注意です。
風速と速度規制・通行止めの関係
高速道路では、その時の風速に応じて速度規制が設けられることがあります。これはクルマの走行速度が速くなるほど強風の影響が大きくなり、遠心力が強くはたらいて横滑りや横転が起こりやすくなるためです。
目安としては、瞬間風速がおおむね10m以上15m未満で最高速度80km/hの速度規制が行われ、おおむね15m以上20m未満になると最高速度50km/hの速度規制に加えて二輪車(バイク)が通行止めとなります。さらにおおむね20m以上になると四輪も通行止めとなります。このほか、道路状況や車種によって速度規制が強化される可能性もあります。
強風時に安全に運転するコツ
最後に、強風時も安全に運転するためのコツを4点ご紹介します。
強風の吹きやすいポイントを理解する
強風が吹きやすい場所として挙げられるのが、「山間部の谷間」や「谷間に架けられた橋の上」、「トンネルの出口」、「山の切り通しの終点」、「防音壁の切れ目」など。これらの場所では都心のビル風のように、狭い場所を速い風が通ったり、風が急激に曲がったりすることで、クルマに強い圧力がかかりやすくなるのです。
ドライブルートは事前に地図やナビで確認し、要注意箇所をしっかり把握しておくことが重要です。
減速しハンドルをしっかり握る
では、強風の吹きやすい場所に差しかかったときは、どんなことに気をつければよいのでしょうか。
特別な運転テクニックは何も必要ありません。1番重要なのは、スピードを落としてクルマの安定感を高めること。スピードが速ければ速いほど、強風を受けたときの風圧が強くなります。
また、もしも実際に強い横風を受けた場合は、急ブレーキや急なハンドル操作はNG。実は風によるクルマのトラブルは、焦ったドライバーの行動により引き起こされる事故がほとんどなのだとか。体感ではものすごく激しい突風のように思えても、台風や竜巻でもない限りクルマが横転するということはありません。ハンドルをしっかり握って、落ち着いて普段の安全運転を心がけるようにしましょう。
車間距離を十分に取る
車体側面の面積が広い大型車など、横風の影響を受けやすいクルマが近くにいるときは、車間距離を十分に空けることも重要です。追い抜く際は吹き流しの動きをしっかり確認したうえで、側方の間隔にゆとりをもって慎重に運転しましょう。
ルーフキャリアの荷物は入念に固定する
車内のスペース確保や汚れ対策などに便利なルーフキャリア。近年は標準装備されているSUVも増えてきましたが、強風時の高速走行では風圧がかかりやすくなるので十分な注意が必要です。荷物を載せる際には落下することのないように完全に固定し、もし走行中ガタツキ音などの異音が聞こえた場合はすみやかに停止して状態を確認しましょう。
まとめ
今回は強風がクルマに及ぼす影響とその対策についてご紹介しました。もしご自身の愛車が横風を受けやすいクルマの特徴に当てはまる場合は、特に注意して安全運転を心がけましょう。また、強風時は運転中以外にも、ドアの開閉や飛来物で思わぬケガをする危険性があります。なるべく屋内駐車場に駐車するなどの対策を考えておくと安心です。