昨今の車のエアコンはIQが高くなり、気温や湿気などを見張りながら快適な車内空間となるようにインテリジェントなコントロールが可能になってきました。
しかし完全にお任せっきりにしてしまうと、窓が曇ってきたなどのトラブルに遭遇したとき、素早く改善することができません。いざというときでも焦らず確実にコントロールできるよう、操作方法を覚えておきましょう。
とはいっても普段はオートエアコンに設定したままでOKです。その上で内気循環の外気導入を上手に使い分けられるようになりましょう。
内気循環のポイント
メリット
- 冷暖房使用時に素早く車内を冷やす/温めることができる
- 花粉などのアレルゲンがはいってこない
- 燃費が向上する
- 排ガスの影響を受けない
デメリット
- 空気が汚れやすい
- 酸素の濃度が下がりやすい
- 眠くなりやすい
内気循環は車内の空気を循環させながらエアコンを使うモードになります。昨今の車両は気密性が高く外気の影響を受けにくいために、エアコンで温度を変更する際に効率よくスピーディーに目的の温度にすることができます。
またトンネルのなかを走行中、または渋滞中であっても排ガスをシャットアウトして車内への侵入を防げます。
メリットだらけに思えますが、“気密性の高さ”がある意味災いしてしまうんですね。ドライバーや同乗者が消費した酸素は補充されないため、眠気が誘発しやすくなります。また高湿度な状態が続くとダニなどの繁殖も加速させることになります。
花粉などのアレルゲンの問題に関しては、実は乗り降り時のドアの開け閉めの際に侵入してしまうということを覚えておきましょう。
外気導入のポイント
メリット
- 新鮮な空気をとりこめる
- タバコの煙などで汚れた空気を外部に放出できる
- 窓が曇りにくくなる
デメリット
- 外気の臭いが車内に入ってくる
- エアコンの効きが悪い
車内の空気の酸素濃度が下がってしまうと危険なので、インテリジェントなエアコンをフルオート状態にすると外気導入モードになります。通常のエアコンであっても外気導入で使うのが一般的です。車内の湿気を外部に放出できるため、窓が曇りにくくなるというメリットも。
ただし梅雨の時期など、車内よりも車外のほうが湿気が高い時期に外気導入にセットしてしまうと、窓の曇りを誘発することになります。また、汚れた外気の割合が高いトンネル内での利用も避けたいところですね。
いかがでしたでしょうか。内気循環と外気導入といった設定1つとっても快適な車内空間を求めることができるようになります。ドライブの途中で「なんか気持ち悪い」と同乗者に言われないようにするためにも、シーンに応じて正しく切り替えられるようになりましょう。