Nシステムの役割とは?オービスとの違いも解説!
- HOW TO
- 2024.12.06
道路を走行していると、監視カメラのような機器を目にすることがあります。中でも代表的なものが「Nシステム」と「オービス」ですが、一見似ているこの2つの装置には、大きな違いがあります。
今回の記事では、Nシステムの役割や特徴、オービスとの違いについて詳しく解説していきます。
目次
Nシステムとは
道路交通の安全を守るため、警察では人の目だけでなく、さまざまな装置やシステムを活用しています。その中でも重要な役割を果たしているNシステムについて、詳しく見ていきましょう。
Nシステムの目的
Nシステム(Nは「Number」の頭文字から)は、正式名称を「自動車ナンバー自動読取装置」といい、その名のとおり通過する全ての車両のナンバープレートを読み取って、データベースに登録された手配車両との照合を行うシステムです。
このシステムは、逃走車両や盗難車両の追跡・発見をはじめ、重要事件の捜査支援、さらには車検切れ車両の検知などにも役立てられています。
システムの構成としては、走行車両のナンバーを読み取る装置、読み取った情報と手配車両データを照合する装置、そして一致した場合に警察官へ通知する警報表示装置という3つの要素から成り立っています。
Nシステムの設置場所
Nシステムの具体的な設置場所については、セキュリティ上の理由から公式な発表はされていません。ただし、高速道路や主要幹線道路、都道府県境、空港周辺など、車両の移動を効率的に把握できる場所に設置されているといわれています。
なお、オービス(速度違反自動取締装置)が設置されている区間にNシステムが併設されているケースもあるようです。
Nシステムとオービスとの違い
それでは、Nシステムとオービスについてどのような違いがあるのか、具体的に見ていきましょう。
Nシステムとオービスの外見の違い
両者は一見似ていますが、いくつかの特徴的な違いがあるといわれています。
オービスは比較的大型の装置で、装置の横にパトライトが設置されていることが多いのが特徴です。また、中央部に白い板が設置されているケースが多く、カメラ前の路面に撮影位置を示す白線が引かれていることもあります。
一方、Nシステムは比較的コンパクトな装置で、シンプルな形状が特徴とされています。また、オービスと違って単独で設置されていることも多いとされています。
Nシステムは事前告知がない
オービスの場合、通常1~3km手前に「自動速度取締 機設置区間」などの予告看板や標識が設置されているといわれています。これは、ドライバーに制限速度を意識させ、急なブレーキ操作を防ぐ効果や、プライバシー保護の観点で撮影されることへの事前告知をするという意味もあるようです。
一方、Nシステムについては、その性質上、設置を示す予告看板などは設置されていないといわれています。
Nシステムは撮影時に光らない
オービスは速度違反車両を撮影する際に、赤色や白色の強いフラッシュ光を発するといわれています。これに対し、Nシステムは赤外線カメラを使用していると考えられており、撮影時に可視光での発光はないとされています。ただし、ドライブレコーダーには赤外線が光として記録されることがあるという報告もあります。
まとめ
Nシステムとオービスには、目的や機能において大きな違いがあります。Nシステムは通過する全車両のナンバープレートを読み取って犯罪捜査を支援する一方、オービスは速度違反車両の取り締まりを目的としています。
また、撮影対象についても、Nシステムが通過する全車両のナンバープレートを記録するのに対し、オービスはスピード違反車両の車体および運転者を撮影します。
外観や設置方法においても、Nシステムが比較的コンパクトで単独設置であるのに対し、オービスは大型で複数機器がセットとなっています。さらに、事前告知の有無や撮影時の特徴など、さまざまな点で異なる特徴を持っています。
安全運転を心がけることは当然ですが、これらの装置の特徴を理解しておくことで、より安心してドライビングを楽しむことができるでしょう。