クルマの警告灯一覧!すぐに停止すべき警告灯とは?
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- 2022.11.022024.04.15Update
愛車の状態を知る方法はいくつかありますが、そのうちの1つがメーターパネルにある「警告灯」です。シートベルトや半ドアのマークを見かけたことはあっても、突然見慣れないマークが点灯するとギョッとしてしまうかもしれません。今回の記事では、点灯時に注意したい警告灯・表示灯について危険度別に詳しく解説します。
目次
警告灯・表示灯とは
警告灯・表示灯は、ドライバーに対してクルマの故障や異常を知らせたり、操作に関する注意や警告をしたりするためのランプです。自動車は国際的な商品として流通しているため、マークのデザインは言語がなくても直感的にわかるように国際規格(ISO 2575)で世界標準化されています。一度覚えておけば、国内外でレンタカーなどを利用する際も安心です。
点灯する色による違いは?
また、デザインだけでなく、マークの色も国際規格(ISO 2575)で決められています。警告灯・表示灯の色には「緑色」「黄色(オレンジ色)」「赤色」の3色があり、その色によって緊急性が分かります。
緑色は「安全」で、ウインカーや低燃費モードなどさまざまな機能の作動状態などを表します。また、黄色(オレンジ色)は「注意」を意味する色で、緊急性は高くないものの何らかの異常が発生していることを示します。そして赤色は「危険」。重大な故障が起きていることがほとんどで、走行を続ければ突然停止したり事故を引き起こしたりする可能性があります。速やかに安全な場所に停車して、販売店やロードサービスなどにご相談ください。
次の項目からは、それぞれの警告灯・表示灯の意味と対処法を緊急度別に見ていきましょう。
すぐに停車すべき緊急性が高い警告灯一覧
ブレーキ警告灯(赤)/(黄)
黄色い警告灯はブレーキシステムの異常、赤い警告はさらに緊急性の高いブレーキの異常を示しています。パーキングブレーキの解除し忘れでも点灯するので、解除しても赤く点灯している場合はすぐに販売店などへ連絡してください。
油圧警告灯(エンジンオイルランプ)
エンジンオイルが不足していたり油圧が下がっていたりすると点灯します。オイルを補充して解決する場合もありますが、オイルの異常はエンジンの故障に直結するので、一度プロに診てもらうことをおすすめします。
充電警告灯(バッテリーランプ・バッテリー警告灯)
バッテリー本体や充電系統(オルタネーターやベルトなど)に異常があると点灯します。放置するとバッテリーがあがって走行不能になるので、速やかに安全な場所に停車して販売店などに連絡しましょう。
水温警告灯(赤)
エンジンの冷却水(クーラント)の温度が上がりすぎると点灯します。オーバーヒートの危険性があるので、すぐに停車してプロの点検を受けましょう。車種によっては、水温が低いときに青く点灯する場合もあります。
電動パワーステアリング(EPS)警告灯(赤)/(黄)
電動パワーステアリング(パワステ)に異常があると点灯する警告灯で、EPS警告灯とも呼ばれます。ハンドル操作が重くなり、操作不能につながる危険性があるので、すぐにプロの点検を受けましょう。車種によっては黄色く点灯することもありますが、同様の対応が必要です。
マスターウォーニング
特定の部分ではなく、各システムに異常を検知した場合に点灯・点滅します。緊急性の高い異常が発生しているので、こちらも速やかに安全な場所に停車して販売店などに連絡しましょう。
なお、エンジンをONにしたときにすべての警告灯・表示灯が点灯するのは、システム確認のためなので正常です。一部の警告灯が点灯・点滅している状態では、車検を受けられないのでくれぐれもご注意ください。
早めに点検すべき警告灯
エアバッグ警告灯・シートベルトプリテンショナー警告灯
エアバッグやシートベルトプリテンショナーに異常が発生すると点灯します。いずれも事故の際に乗員の身を守る大切な装置なので、速やかに点検・修理してください。
ABS警告灯/ブレーキアシスト警告灯
ABSやブレーキアシストに異常があるときに点灯します。こちらも緊急時に重要な機能なので、早めのメンテナンスをおすすめします。
エンジン警告灯
エンジン本体やトランスミッションなどに異常が発生している可能性があります。エンジンの不調は重大な事故につながる恐れもあるので、お近くの販売店に相談しましょう。
ウォッシャー液警告灯
ウォッシャー液が少なくなると点灯します。運転中の視界不良の原因にもなるので、なるべく早めに補充しておきましょう。
スリップ表示灯
ぬれた路面や急カーブ、砂利道などでタイヤがスリップして、TRC・VSC・ABS・ヒルスタートアシストコントロールといった機能が作動すると点灯します。常時点灯し続ける場合は故障の可能性があるので販売店などへご相談を。
走行不能にはならないが注意すべき警告灯
シートベルト警告灯
シートベルトが正しく装着されていないと点灯します。クルマの年式によっては後部座席にセンサーがないので、安全のため全席を再確認しましょう。
半ドア警告灯
いずれかのドアが閉まっていないときに点灯します。ドアに何か挟まっていないか、きちんと閉まっているか今一度確認してみてください。
ガソリン残量警告灯
燃料が少なくなると点灯します。給油したばかりで点灯する場合は漏れている可能性があるので、火気のない場所で点検しましょう。
車種やグレードによっても異なる
今回紹介した警告灯・表示灯は代表的なものの一部で、車種やグレードなどによってはなかったり、表示場所が異なっていたりする場合もあります。お使いのクルマの取扱説明書を一度確認しておくと良いでしょう。説明書は各メーカーのWebサイトからダウンロードもできるので、お使いの車種や年式で検索してみてくださいね。
警告灯に関するQ&A
エンジンを付けたとき、すべての警告灯が表示されるのはなぜ?
エンジンスイッチをオンにしたときにすべての警告灯・表示灯が点灯するのは、ランプの球切れやシステムの不具合などがないかを確認するためです。もし点灯しないものがある場合や、時間がたっても消灯しない場合は故障の可能性があるので、お早めに販売店などへご相談ください。
警告灯が点灯した状態で車検は通る?
2017年2月、自動車の検査業務を行う自動車技術総合機構は、一部の警告灯が点灯または点滅している車両は車検の審査を行わないと発表しました。対象となる警告灯は、「エアバッグ警告灯(前方・側方)」、「ブレーキ警告灯」、「ABS警告灯」、「原動機(エンジン)警告灯」の4種類です。いずれも重大な事故やケガにつながる部分に関わる警告灯なので、点灯した場合はすみやかに点検・修理を受けましょう。
一度ついた警告灯が消えたときはどうする?
エンジン始動のタイミングを除き、一度ついた警告灯が消えた場合は何らかのトラブルが隠れているケースが考えられます。消えたからといって安心せず、お近くのディーラーや整備工場で点検を受けておくことをおすすめします。
まとめ
今回は、比較的緊急度の高い警告灯・表示灯をピックアップしてご紹介しました。先進運転システムを搭載している最新の車種では、見慣れないマークが表示されることもあるかもしれません。赤や黄色で点灯したときは、取扱説明書やマルチインフォメーションディスプレイの指示に従って、必要に応じて点検を受けるようにましょう。