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守らないと危険!安全な車間距離とは

守らないと危険!安全な車間距離とは
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安全運転のために意識したいのが、前を走るクルマとの「車間距離」。詰めすぎれば事故やトラブルの元になりますし、かといって空けすぎも割り込みなどの原因となるので、適切な距離を覚えておきたいところです。

今回は、そんな車間距離について詳しく解説します。

車間距離とは

守らないと危険!安全な車間距離とは

車間距離とは、自分のクルマと前を走るクルマの間の距離のことです。道路交通法(第26条)では、「車間距離の保持」として以下のように定められています。

「車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。」

つまり、前に他の車両がいるときは、「先行車が急停止しても追突を避けられる距離」を保たなければならないということです。特に大型車やミニバンなど車高の高い(運転席が高い)クルマでは車間距離を長く感じるため、詰め過ぎてしまうケースが多くみられます。レンタカーや買い替えなどで乗り慣れないクルマを運転する際は十分注意しましょう。

車間距離の不足が引き起こすこと

車間距離の不足は、主に以下の2つのトラブルの原因になります。

追突事故の要因に

交通事故のなかでも毎年3割以上を占めているのが「追突事故」。車間距離が足りていないと、前方の車の急ブレーキに間に合わず追突してしまう危険性が高くなります。

煽り運転と誤解される可能性

また、先行車との車間距離が狭すぎると先行車のドライバーに「煽り運転」と誤解される可能性もあります。知らず知らずのうちに加害者とならないように気をつけましょう。

適切な車間距離とは

上の項目で車間距離について、「先行車が急停止しても追突を避けられる距離」と説明しました。クルマの速度や天候などによって停止距離は異なるという理由から、適正な車間距離=○○kmという明確な数字はありません。以下では2つのシチュエーションにおける目安をご紹介します。

一般道路の場合

守らないと危険!安全な車間距離とは

時速30~60kmの一般道路では、速度から「15」を引いた数が目安です。50kmで走っていれば、50-15で35km程度ということになります。

一般道路の白い破線になった区画線(センターライン)は、線と間隔がそれぞれ5mずつ(=合わせて10m)である場合が多いほか、日本全国の電柱は約 30m~50m間隔で設置されています。車間距離を測るときはこういった目印も活用してみてください。

高速道路の場合

守らないと危険!安全な車間距離とは

高速道路には、制限速度が時速80kmの場所では40mごと、時速100kmの場所では50mごとに「車間距離確認表示板」が設置されています。高速道路での車間距離は、時速100kmなら100mというように「速度と同じ距離(m)を空ける」と教習所で習った人も多いのでは?

しかし、公益財団法人「高速道路調査会」がまとめた資料では、このルールについて「逆に割り込みにより安全性や快適性が阻害され、混雑した状況では守られていない」と指摘しています。

そこで代わりに推奨されているのが、車間距離を「時間」で測る方法です。路面のジョイントや照明灯などを基準にして、前車がその地点を通過してから自分が到達するまでの時間を数えます。適切な時間は高速道路で3秒以上(一般道では2秒以上)が目安です。そのまま数えると早くなりやすいため、「ゼロイチ、ゼロニ」と間にゼロを入れるのがポイントです。

車間距離の詰め過ぎは違反?

適切な車間距離を取らないと、「車間距離不保持違反」に問われる場合があります。

車間距離保持義務違反の罰則内容

一般道では「車間距離不保持違反」として、反則金6,000円と違反点数1点、高速道路では「高速自動車国道等車間距離不保持違反」として、反則金9,000円と違反点数2点となっています。(※2022年現在。反則金は普通車の場合)
また、一般道路では5万円以下の罰金、高速道路では3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられる場合もあります。

近年はあおり運転の影響もあり、取り締まりが一層強化されています。あおり運転による行為と判断されればさらに重い罰則が科せられる可能性もあるので、誤解を生まないように丁寧な運転を心がけることが大切です。

適切な車間距離をキープできれば事故やトラブルを避けられるだけでなく、無駄な加速・減速が減って燃費の向上にもつながります。また、車線変更をする際には後ろのクルマとの距離も重要です。この機会に周囲のクルマとの距離をいま一度確認してみてはいかがでしょうか。

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