運転免許証の暗証番号とは?更新手続きの流れを確認
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- 2022.04.042025.04.17Update
運転免許証は自動車やバイクなどを運転する際に必要不可欠な身分証明書であり、定期的な更新が義務づけられています。近年ではICカード化が進み、個人情報保護のために暗証番号の設定も必要になりました。
この記事では、運転免許証の暗証番号の役割や設定方法、また免許更新の手続きの流れや必要書類などについても詳しく解説します。
目次
免許証の暗証番号とは
免許証の暗証番号とは、免許の取得や更新の際に設定する2つの数字4桁の番号のことです。
なぜ暗証番号を設定するのか
2007年、東京・埼玉・茨城・兵庫・島根の5都県でICカード免許証が導入されました(翌年以降ほかの道府県でも導入)。これにともない、IC免許証に記録された個人情報が不正に読み取られることを防ぐため、暗証番号の設定が必要となりました。
免許証の暗証番号はどんなときに必要?
暗証番号は、免許証のICチップに記録されている情報を読み取るときに入力します。1つめの暗証番号は、券面に記載されている情報(氏名、住所、生年月日、免許証番号など)の読み取りに使用し、2つめの暗証番号は、顔写真と本籍の読み取りに使用します。
免許証の暗証番号を忘れたら
暗証番号を3回連続で間違えるとロックされて読み取りが不可能になるため、解除手続きが必要です。また、暗証番号を忘れてしまった場合も、免許証を持参して照会することになります。解除・照会の手続きは、免許試験場や免許センター、警察署の窓口で行います。なお、一度設定した暗証番号は次回の更新時まで変更できません。
運転免許更新の手続きができる期間
道府県の公安委員会や警視庁運転免許本部から送られてくる「運転免許更新のお知らせ」には、更新期間が明記されています。この更新期間は「誕生日の1カ月前から、誕生日から起算して1カ月を経過する日まで」となります。
ただし、更新期間の最終日が土曜日、日曜日、祝休日、年末年始(12月29日〜1月3日)の場合は、次の平日まで更新期間が延長されます。例えば、誕生日が3月3日で、最終日が土日でない場合は「2月3日〜4月4日」となります。
運転免許更新に必要な持ち物
運転免許の更新には、IC免許証用の暗証番号のほか、主に以下の4点が必要です。
- 現在の運転免許証
更新時には、現在使っている運転免許証が必要になります。当日は受付時に必要書類等と一緒に手渡し、無効の印となるパンチ穴を開けられて返却されます。運転免許証を遺失、盗難、汚損、破損した場合は、更新手続きと同時に再交付手続きを取ることも可能ですが、更新できる場所が限られます(東京都の場合、試験場のみ)。 - 手数料
免許更新には更新手数料と講習手数料も必要です。講習区分や講習の形式、マイナンバーカードの利用状況などによって合計金額は異なります。講習については、優良運転者と一般運転者は対面講習またはオンライン講習のいずれかを選択可能です。なお、オンライン講習の受講には、マイナ免許証(免許情報が記録されたマイナンバーカード)と所定の手続きが必要になります。手数料の主な内容は以下の通りです(2025年4月現在)。
- 「更新手数料」
- 免許証のみを保有する場合…2,850円
- マイナ免許証のみを保有する場合…2,100円
- 免許証とマイナ免許証を両方保有する場合…2,950円
- 「講習手数料」
- 優良(優良運転者)…対面500円/オンライン講習200円
- 一般(一般運転者)…対面800円/オンライン講習200円
- 違反(違反運転者)または初回(初回更新者)…対面1,400円
- 筆記用具
黒のボールペンを申込用紙の記入などに使います。消せるペン(フリクションボールペン)は使用できません。 - 「運転免許更新のお知らせ」のはがき(更新連絡書)
「運転免許更新のお知らせ」には更新場所の種類や受付時間などがまとめて記載されていますので、持参して講習会場へ向かいましょう。
運転免許の更新手続きができる場所と講習時間
運転免許の更新ができる場所は、「運転免許試験場」、「運転免許センター(運転免許更新センター)」、「警察署」、「交番」の主に4か所です。ただし、講習区分や地域によって更新手続きができる場所は異なりますので、お住まいの地域の対応状況については更新時期に届く「運転免許更新のお知らせ」で確認しましょう。
また、講習区分によって講習にかかる時間も異なります。基本的に優良運転者は30分、一般運転者は1時間、違反・初回運転者は2時間となります。講習時間の長さに応じて免許更新手続きの受付時間も変わりますので、余裕をもって済ませましょう。
満70歳以上の方が免許更新する際は「高齢者講習」が必要
また、70歳以上の高齢者の場合は、免許更新手続きの前に「高齢者講習」の受講が義務づけられています。受講できる期間は、更新期間満了日の6カ月前から更新期間満了日までの間で、「運転免許更新のお知らせ」と同様にはがきや封書にて通知が届きます。75歳以上にはさらに「認知機能検査」と「運転技能検査(一定の違反歴がある場合)」の受検が必要です。保有している免許の種類や検査内容などによって、高齢者講習の手数料や講習時間は異なります。
高齢者講習を受講した後に免許更新手続きを行う場合、高齢者講習終了証明書を持参することで免許更新の際の法定講習が免除されるため、更新手数料のみとなります。
「運転免許更新のお知らせ」のはがきを紛失した場合はどうする?
「運転免許更新のお知らせ」のはがき(更新連絡書)を紛失してしまった場合は、持参しなくても、現在の運転免許証があれば更新は可能です。ただし、免許区分の確認のため通常よりも更新に時間がかかる場合があります。免許証に記載された住所地以外の都道府県にある免許センターなどで更新する「経由更新」の場合には、自治体によっては「運転免許更新のお知らせ」のはがきがないと手続きできない場合がありますので、注意しましょう。
運転免許の更新期限を過ぎてしまったら?
誕生日から1カ月後の更新期限をうっかり忘れてしまい更新手続きができなかった場合は、免許の失効から6カ月以内であれば所定の手続きを通じて免許証の再取得が可能です。ただし以下のような、通常の更新手続きと異なる点や制限があります。
手続き場所が限定される
都道府県によって、更新手続きが可能な場所と、再交付手続きが可能な場所が異なるケースがあります。例えば東京都の場合、「優良」の更新手続きは「運転免許試験場」「運転免許更新センター」「警察署」で行えますが、再交付手続きができるのは「運転免許試験場」のみです。受付時間も更新手続きだけの場合と異なりますので、各地域の警察の公式サイト等で確認しましょう。
本籍記載の住民票の写しが必要になる
免許証の再取得には、失効した免許証や本人確認書類などに加えて、本籍記載の住民票の写しが必要です。役所やコンビニ等で発行して持参します。
なお、うっかり失効から半年以内の再取得にかかる手数料は、申請手数料と交付手数料、講習手数料などを合わせて約5000~6000円程度となります。こちらも免許種別や講習区分などによって変わりますので、詳しくはお近くの警察にお問い合わせください。
まとめ
運転免許証の更新は、誕生日の前後1カ月以内に行うことが定められています。更新時には現在の免許証や手数料、筆記用具などを持参しましょう。更新場所や手続き内容は講習区分によって異なり、特に70歳以上の方は高齢者講習の受講が義務づけられています。
万が一更新期限を過ぎてしまった場合でも6カ月以内であれば再取得が可能ですが、なるべく余裕をもって更新手続きを行い、暗証番号の管理にも注意しましょう。不明な点があれば、お住まいの地域の警察署や運転免許センターに問い合わせることをおすすめします。