タイムラップではなく、ボディコントロールの技術点と芸術点を競うモータースポーツ、それがドリフトです。
4つのタイヤを滑らせながらも、針の穴に糸を通すかのような繊細なバランス、車の限界領域を超えた世界でアーティスティックな走りを見せつける、まさにアスファルトダンサーの競演。猛々しいエキゾーストノートとタイヤのスキール音が相まって、見応え抜群! そんなドリフトイベントを観戦してみませんか?
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ドリフトをつぶさに観戦するなら特設会場がオススメ!
ドリフトイベントの場合、サーキットといっても比較的コンパクトなコースが選ばれます。理由はコース全体のアベレージスピードが高いコースだとドリフトからドリフトにつなげるテクニックがアピールできないから。
また大きな駐車場などを用いて特設会場を作るケースもあります。サーキットよりも観客席がコースに近い位置に設置されるため、ダイナミックな車の挙動をつぶさに見ることができます。
今年のD1グランプリシリーズ第1戦「D1GP TOKYO DRIFT 2016」(上の動画)は、お台場特設会場で開催。実はこの場所、普段は駐車場なんですが、Googleマップで見ると、D1のドリフトの跡がクッキリと!
ハイスピードアプローチが見られる第1コーナー
十分にスピードをのせてからアプローチする第1コーナーは見応え抜群! 特にコーナー出口側の席から観戦すると、まるで自分に向かってくるかのように立ち上がるフォトジェニックなシーンにかぶりつきで見放題! 思わず驚きの喚声をあげてしまうこと必至ですが、それが観戦の醍醐味。目の前を、煙と轟音を上げながら滑るドリフトマシンに夢中になれる瞬間です。
テクニカルな切り返しは連続コーナーで
ドリフトにつぐドリフト、大きくアングルをつけた状態から切り返して逆に滑らせる連続コーナーも、ドリフトイベントの重要な観戦ポイントです。観客席から離れた位置にコースがセットされることがあるため、できる限り高い位置から見るといいでしょう。
採点の詳細は分からなくてもOK!「スムーズ&ダイナミック」が観賞ポイント
D1の場合は、独自の機械採点システム「DOSS」によって、角度とスピードをスコア化。さらに審判員が振り出し・振り返しのスピードや精度をチェックして総合点が定められます。スムーズでありながらダイナミックなドライビングこそが高得点の秘訣。でも、観戦時は、細かいことが分からなくてもご心配なく。目の前で繰り広げられるドリフトを、お気に入りの選手の走りを大声で応援しながら、五感で味わうのが最高の楽しみ方です!
五感でドリフトを感じる楽しみを覚えてから、ドリフトの歴史と審査のポイントを理解すると、観戦レベルはさらにアップ! 一段と楽しく観戦できるようになりますよ。