お花見シーズンが過ぎると一斉に芽吹く新芽。ポカポカ陽気がうれしい新緑の季節は、実は新茶の季節でもあります。今回は各地名産のお茶ブランドと、お茶にまつわる貴重な体験スポットをご紹介します!
福岡県「八女茶」
福岡県の名産「八女茶」。今から約600年前に僧侶の周瑞(しゅうずい)が、八女市に霊厳寺を建てるとともに、中国から持ち帰ったお茶の種子と製茶方法を伝授したのが始まりといわれています。雨量が多く、昼夜の温度差がある八女市はお茶の栽培にぴったりなのだとか。甘くてコクがあり、旨味の強い味わいが特徴です。
毎年6月の第1土・日曜日に八女市星野村で開催される「星の新茶まつり」では、玉露手もみ茶の実演販売や釜炒り茶作り体験、お茶の入れ方講座や闘茶会など、お茶を五感で楽しめるイベントがめじろ押しですよ!
京都府「宇治茶」
京都府南部の宇治市を中心に生産される「宇治茶」。鎌倉時代に栽培が始まり、千利休の茶の湯でも宇治茶(抹茶)が第一とされたといわれています。日本茶の高級ブランドとして有名ですが、ペットボトルのお茶にブレンドされていることもあるので身近なところで口にする機会も多いブランド茶です。多くの宇治茶は茶葉の蒸し時間が通常よりも短い“浅蒸し”という製法で作られ、本来の味や香りが損なわれにくく、透明感がありながらも味わい深いのが特徴です。
新茶の時期には宇治市白川にある服部製茶場で茶摘みを体験できます。事前予約と参加費が必要ですが、今年は5月3日から5月31日までの約1カ月開催予定です。製茶工場の見学と新茶の試飲もあわせて楽しめますよ。また、今年の八十八夜・5月1日に宇治茶会館で行われる「宇治新茶・八十八夜茶摘みの集い」では、茶摘みや宇治茶の手もみが無料体験できます。
静岡県「静岡茶」
日本茶を語る上では欠かせない「静岡茶」。あの松尾芭蕉も俳句に詠んだことから歴史の深さをうかがえます。静岡県は全国の茶園面積の40%を占め、お茶の生産量は日本一。栽培に適した気候と高い技術によって生産されたお茶は、品評会でも数多くの賞を受賞しています。広大な茶園面積ゆえに静岡茶の中にも多数の地域ブランドがあり、香りや味わいはそれぞれ異なるのだとか。飲みくらべも楽しそうですね。
伊豆の国市にあるレストラン・土産店の蔵屋鳴沢では、茶摘娘の衣装での本格茶摘み体験が人気です。春の茶摘みは4月24日から6月30日まで開催予定。当日は予約で埋まっていることもあるので、事前予約をしておくと安心ですよ。
わたしたち日本人には親しみ深いお茶。今年の春は、お茶の新たな魅力を見つけるドライブをチョイスしてみてはいかがでしょう?