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江戸時代から愛された伝統の味。日本の三大珍味を巡る旅

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世界には誰が最初に食べたんだろうと、思わずにはいられない食材があります。でも、その中には、一度口にしたらやみつきになってしまうものも少なくありません。日本にも「はちのこ」や「くさや」といった珍味があります。

そのなかでも日本の三大珍味と呼ばれる食品があること、ご存じでしょうか。

江戸時代から言われてきた「日本三大珍味」とは?

世界の三大珍味といえば「フォアグラ(太らせたアヒルやガチョウの肝臓)」「キャビア(チョウザメの卵の塩漬け)」「トリュフ(土中に育つキノコ)」ですが、日本の三大珍味といえば、いったい何が思い浮かぶでしょうか?

はっきりとした定義がないため諸説はありますが、日本三大珍味について、農林水産省が平成20年10月24日に発行した「消費者の部屋通信(9月分)」に次のように記されています。

Q:日本三大珍味とは何ですか。
A:一般的には、「ウニ」、「このわた」、「からすみ」のことを江戸時代から三大珍味と言うようです。

この三品は江戸時代から日本三大珍味と言われ続けてきた存在。私たちのご先祖さまも「この味はすごい!」とびっくりした珍味を、皆さんも味わってみませんか。

越前の“ウニ”なら「天たつ」で!

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店舗所在地:福井県福井市順化2-7-17
電話番号:0776-22-1679
営業時間:9時~18時 (月~土)、10時~17時(日曜祝日)
定休日:年末年始以外は不定休

江戸時代はウニのなかでも越前海岸で獲れるバフンウニがもっとも珍味とされたそうで、福井市にある天たつは旧藩爾来松平家御用達のお店だったとか。日持ちのしないウニを貯蔵できるように、との命により、開発されたのが天たつご自慢の「汐雲丹」です。

いわゆる塩雲丹とは一味も二味も違います。塩を合わせて熟成させることで、うまみをぎゅーっと濃縮させているのが特徴。また汐雲丹を乾燥させてふりかけとした「粉うに」も人気の一品です。

近隣のドライブは東尋坊を望むことができる海沿いのルートがおすすめ。荒々しい日本海を見ながら向かってみてはいかがでしょうか。

三河の“このわた”なら佐久島で!

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店舗所在地:愛知県西尾市一色町小藪船江東176(佐久島行き船乗り場がある一色さかな広場
電話番号:0563-72-8284(佐久島行き船乗り場)

愛知県の三河湾に浮かぶ1.81平方キロメートルの佐久島。オオアサリが特産品ですが、“このわた”も名産品として古くから有名です。しかしナマコの腸を使った塩辛だなんて、当時の方の勇気に脱帽です。

製法は江戸幕府に献上していたころから変わっていないとのこと。有力者が愛した本物の味…確かめてみたいですね。他にもタコのしゃぶしゃぶ、さよりの干物といった味が人気です。

佐久島は現代アートによる町おこしも盛んです。宿泊施設もありますから、この地のグルメとアートと景色を楽しみながらの一泊をしてみませんか。

冷蔵技術と運送技術が発達していなかった江戸時代だからこそ、どの品もパンチのある貯蔵品です。お土産に持って帰るなら、地酒も合わせて購入するといいですよ。

長崎・野母崎の“からすみ”なら「だいまん」で!

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店舗所在地:長崎市野母崎樺島町1127-1
電話番号:095-893-2224
営業時間:10時~18時
定休日:不定休

出世魚である「ぼら」の卵巣塩漬けしてから乾燥させた一品がからすみ。他の地域では「さわら」や「さば」の卵巣を使うことがあるそうですが、だいまんは長崎で獲れたぼらの卵巣だけを使い続けています。

まったりむっちりとチーズのような味と触感が楽しめる通常のからすみは飴色ですが、黄金色にかがやく“生からすみ”もまた好事家垂涎の逸品。比較的さらりとした味で、刺身の調味料として使ったり、パスタのソースのベースとするのがおすすめです。

九州本土最西南端にある長崎半島のなかでも、さらに末端にある野母崎。世界文化遺産の1つ、軍艦島もここにあります。行くなら、ぜひとも軍艦島クルーズも体験したいですね。

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