美しさと壮大さを競い合ったお城の数々。これまでは今日まで天守を残す「現存天守12城」を、「四国編」「中国・近畿・北陸編」「東北・信越・東海編」と3回にわたりご紹介してきましたが、今回は視点を変えて、「名城×紅葉」でお送りします。
大きな公園を持つお城には、春の桃色・秋の紅色と、四季折々の色を楽しめるように、桜やもみじが植えられています。石垣や白壁に映える紅葉の美しさは、きっとため息もの。
山あいの紅葉スポットよりアクセスしやすいというメリットもありますし、ドライブしながら訪れてみてはいかがでしょうか。
鶴ヶ城
福島県会津若松市追手町1-1
開城時間:8時30分〜17時
600年という長い歴史を持つ鶴ヶ城。古くは黒川城と呼ばれており、現在では会津若松城とも呼ばれています。
葦名直盛(1384年〜)、伊達政宗(1589年〜)、蒲生氏郷(1590年〜)、上杉景勝(1598年〜)、加藤嘉明(1627年〜)、保科正之(1643年〜)、松平正之(1696年〜)と、多くの武将との歴史に関わった場でもあります。
2015年は10月23日から11月15日まで、LEDによるライトアップも行われます。日中もさることながら、暗闇に浮かぶ紅き木々と白い城郭のコントラストが、何とも言えない情緒が漂わせています。
岐阜城
岐阜県岐阜市金華山天守閣18 金華山頂
開城時間:9時30分〜16時30分(10月17日〜3月15日)
1201年、二階堂行政の手により作られた稲葉山城。しかし廃城となってしまい、1394年に斎藤利永が修復。以後、斎藤道三(1549年〜)、斎藤義龍(1554年)〜、織田信長(1567年)〜、織田信忠(1576年〜)、織田信孝(1582年〜)、織田秀信(1592年〜)と、戦渦にまみれながらも織田一族の居城であることが多かった城です。なお1601年には徳川家康の命により再度廃城に。
稲葉山は現在、金華山とよばれており、岐阜市のシンボル的存在となっています。その山上にある岐阜城は下から見上げても、金華山ロープウェーで上がって間近で見ても圧倒されます。「飛騨・美濃紅葉33選」に選ばれただけあって、壮大な紅葉ロードがお見事。山のワインディングで移り変わる紅葉の車窓を楽しみたいなら、金華山ドライブウェイもコースに組み込んでくださいね。
郡上八幡城
岐阜県郡上市八幡町柳町一の平
開城時間:9時〜17時(9月〜10月)、9時〜16時30分(11月〜2月)
岐阜城と比べると、ドラマチックではないかもしれませんが、それだけにゆっくりとした時間が流れている郡上八幡城。現存する木造再建城としては日本最古の本天守があり、司馬遼太郎の『街道をゆく』には「日本で最も美しい山城」と書かれているほどです。
10月31日から11月23日まで、もみじまつり2015が開催されます。また11月7日から15日までは、天空のもみじ庭園ライトアップ(日没から21時まで)も実施。紅い紅葉と白い城壁、その上に浮かぶ蒼い天守のコントラストが見どころです。
弘前城
青森県弘前市下白銀町1
開城時間:9時〜17時
現存十二天守の1つで、お城としても見どころたくさん。本丸・北の郭への入場は可能ですが、2016年3月31日まで、曳屋工事のため弘前城天守には入場できません。
10月16日から11月8日まで開催される2015年弘前城菊と紅葉まつりの会場は、弘前公園内と弘前城植物園。丁寧に育てられた菊の品評会、そして作り込まれた菊人形も見ておきたいポイントですね。
皆さんのご近所にあるお城でも、美しい紅葉が見られるかも? 「上記のスポットが遠い!」という方は、ぜひ探してみてください。