下を通り過ぎるだけじゃもったいない!“レア歩道橋”を見に行こう!
- エンジョイ
- 2021.07.13
ドライバーにとって歩道橋は、下をくぐって通り過ぎるだけのものかもしれません。でもそれが「珍しい歩道橋」だったら…? 次のドライブはレア歩道橋を目的地にしてみませんか? 今回はドライブの目的地としてオススメしたい3つの珍しい歩道橋スポットをご紹介します。
動く歩道橋「水木歩道橋・河原子歩道橋」(日立市)
河原子歩道橋
所在地:茨城県日立市河原子町4丁目 国道245号線 河原子小学校近く
橋梁形式:昇開式可動橋
行き方:常磐自動車道日立南太田ICより約8.8km
水木歩道橋
所在地:茨城県日立市水木町1丁目 国道245号線 水木小学校近く
橋梁形式:昇開式可動橋
行き方:常磐自動車道日立南太田ICより約6.3km
茨城県日立市には全国でも珍しい動く歩道橋が2か所あります。1つは「水木歩道橋」もう1つは「河原子歩道橋」です。
両方とも国道245号に架かる「昇開式可動橋」で、電動巻き上げ式のウインチで通常の歩道橋の高さより4m以上、最大10mほどの高さまで上げられる構造になっています。その理由は、大型の発電機などを茨城港(日立港区)まで運ぶ大型トレーラーの通行を妨げないようにするため。
通常、大型トレーラーの通過は交通量の少ない深夜に通行止めにして行われますが、稀に一般車両を通しながら、トレーラーが通過することもあるようです。歩道橋が動いているところに遭遇したら、かなりの幸運の持ち主です!
世界一長い木造の歩道橋「蓬莱橋」(静岡県島田市)
所在地:静岡県島田市南2丁目地先
橋梁形式:木造橋(橋脚はコンクリートパイル)
橋長:897.4m
行き方:東名高速道路吉田ICから約13km
通行料:大人(中学生以上):100円
小人(小学生):10円
未就学児、障害者手帳をお持ちの方:無料
静岡県の大井川にかかる「蓬莱橋」は現在全国有数の茶園がある牧之原台地の開墾のため、明治12(1879)年に架けられた農業用の橋です。
全長897.4m、通行幅2.4mの木造歩道橋で、1997年に「世界一長い木造歩道橋」としてギネスブックに認定されました。現在では数少ない賃取橋(ちんとりばし)となっており、橋のたもとにいる「橋番」に通行料を支払って渡ります。長い木=長生きの橋、全長897.4(やくなし=厄無し)」の語呂合わせで縁起のいい橋として人気があり、よく晴れた日には橋の中ほどから富士山を望めます。多くの観光客が訪れるほか、ドラマなどの撮影場所としても利用されています。
蓬莱橋の名称は、元静岡藩主で静岡藩知事だった徳川家達がこの地を訪れ「農は里の宝、向こうの山は宝の山、みなで力をあわせ宝の山を切り開けよ」と牧之原台地を指さして激励したエピソードが由来となっているそうです。近くに駐車場もあり、橋のたもとには富士山を望む展望台もあります。
くじらに見える「くじら橋」(稲城市)
所在地:東京都稲城市向陽台4丁目1
橋梁形式:PC単径間固定式門型ラーメン橋
橋長:107m
行き方:中央自動車道稲城ICから約4km
東京都稲城市にある「くじら橋」は、稲城中央公園と稲城第二公園を結ぶ歩道橋として、南多摩尾根幹線道路をまたぐように架かる橋です。
橋の下部がすべて「曲面」で構成されており、優美なオブジェのような歩道橋で、下から見るとくじらのおなかのように見えるのが特徴です。
人と自転車が通行可能で、晴れた日には東の方向に、新宿のビル群や六本木ヒルズ、東京スカイツリー、東京タワー、レインボーブリッジなどの都心の風景を見渡すことができ、夜になると、橋の両端が下からライトアップされ、橋体が白く浮かび上がります。
技術的にも 難度の高いプレストレストコンクリート構造物で、優れた技術と特色があると認められ、1997年度の土木学会田中賞(作品部門)、1997年度のプレストレストコンクリート技術協会賞(作品部門)、1998年度の日本コンクリート工学協会賞(作品賞)など、数々の賞を受賞している橋です。近くに駐車場があります。
普段、歩道橋に注目することはあまりないかもしれませんが、探してみるとユニークな歩道橋もありますので、ぜひ、ドライブに出かけてみてはいかがでしょうか。