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高速道路では特に注意を!「流体刺激」と「車群現象」がもたらす危険とは

高速道路では特に注意を!「流体刺激」と「車群現象」がもたらす危険とは
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高速道路に入ると、しばらくの間はスピードへの恐怖や周囲の景色などが刺激となり、緊張感を保ったドライブができます。しかしこの状態が続くと、知らず知らずの間にドライバーのストレスとなり、さまざまな事故を引き起こすきっかけに…。今回は高速走行に伴う、危険現象をピックアップしてご紹介します。

走行中に起きる「流体刺激」のストレスから逃れようと…

運転中のドライバーは、周囲の景色の流れで速度を感じています。このときに視覚から感じる刺激を「流体刺激」といいます。しかし、時間の経過とともに「流体刺激」はストレスになり得ます。運転中は、必要な情報が次々と視界に飛び込んでくるため、ドライバーにとって強い刺激となってしまうのです。

流体刺激のストレスから逃れようと、ドライバーは無意識のうちに視線を遠方に移したり、前方車両に異常接近したりします。これは、自分と同じ速度で走る前方の車両に視線を合わせることで、まるで前の車が止まっているような感覚になり「ストレスから解放される」と錯覚してしまうためです。これを「追従静止視界」といいます。

こうして運転感覚が鈍くなり、車間距離が詰まっていきます。前の車を頼りに走っていると、知らず知らずのうちに速度が上がり、接近していることに気付きにくくなります。そして前車が速度を落とした瞬間、ブレーキが間に合わず追突事故につながってしまうのです。

玉突き事故を引き起こす「車群現象」に注意!

流体刺激は珍しいケースではなく、高速走行で起こりやすい危険現象のひとつです。

前の車に追随して、同速度で走るドライバーが数十台ずつ固まってしまい、等間隔で異常接近して走る状況を「車群現象」と呼びます。言いかえれば、流体刺激によるストレスがもとで、前の車が止まっているように見える車が何台も連なっている状態です。速度が上がっているのに、車間距離が変わらないため、前方の車の急ブレーキで次々に追突してしまい、玉突き事故の大きな要因となっているのです。

こうした「流体刺激」と、それに伴う「追従静止視界」の危険性は、特にトンネル内や夜間走行時に多くなります。明るい場所よりも速度感覚を失いやすく、スピードコントロールが難しくなるためです。

ちなみに、運転中の視界は加速とともに狭くなります。人の視界は静止時には180度近くあるといわれていますが、時速100Kmを超えると、たったの40度ほどしか確認できなくなります。この狭い視界で前方車両を捉えようと、極端に車間距離を詰めることになるのです。

高速道路を走る際はいつも以上に速度メーターを注視し、こまめに休憩をとりながら、安全運転を心がけましょう。

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