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スタッドレスでも過信は禁物!JAFが行った雪の坂道での登坂テスト結果は…

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春とはいえ、厳しい寒さが残る地域もあるようです。突然の降雪に備えてスタッドレスタイヤのままのドライバーさんも多いとは思いますが、「これさえあれば安心!」とタイヤの性能を過信するのは禁物です。今回はJAFが行ったテスト結果から、スタッドレスタイヤで降雪時の坂道を、どの程度登れるのかをご紹介します。

登坂テストの概要

冬の坂道におけるタイヤ性能を調べるために、JAFは前輪駆動のコンパクトカーを使って2種類の「登坂テスト」を実施しました。1つは雪道でのテストで、雪が踏み固められた状態での、異なる勾配の坂道(勾配12%と20%)を、6種類(※)のタイヤで登れるか確かめるというもの。それぞれ「平坦な道から発進」と「坂の途中から発進」の2つの状況でテストしています。

そしてもう1つは、雪道よりもさらに滑りやすい凍結状態の路面でのテスト。勾配9%の坂道をスタッドレスタイヤで登れるか確かめるというもので、こちらは「平坦な道から発進した場合」のみのテストとなっています。

※以下の6種類
1:ノーマルタイヤ
2:スタッドレスタイヤ
3:オールシーズンタイヤ
4:ノーマルタイヤ+チェーン(非金属タイプ)
5:ノーマルタイヤ+オートソック(タイヤに被せる特殊繊維製の緊急用滑り止め)
6:ノーマルタイヤ+スプレーチェーン(特殊な液剤をタイヤに塗布する緊急用滑り止め)

ノーマルタイヤとスタッドレスの違い

雪道でのテスト結果は、1のノーマルタイヤ単体ではすべての項目で坂道を登れませんでした。他の5種類のタイヤでは、「平坦な道から発進」した場合のみ勾配12%の坂道は登れたものの、勾配20%の坂道になると2のスタッドレスタイヤ以外では、どれも登れないという結果に。

さらに「坂の途中から発進」した場合は、勾配12%の坂道を登れたのは2のスタッドレスタイヤと4のノーマルタイヤ+チェーン、5のノーマルタイヤ+オートソックの3種類のみ。勾配20%の坂道になると、2のスタッドレスタイヤでさえスリップし、すべてのタイヤで登ることができませんでした。スタッドレスタイヤを履いていても、過信は禁物だということがわかりますね。

スタッドレスタイヤ+チェーンでアイスバーンも登れるように

また、凍結状態の路面でのテスト結果は、「平坦な道から発進」した場合でもスタッドレスタイヤだけでは坂道を登れず、スタッドレスタイヤにチェーンを装着することで登ることができました。

雪道と凍結した路面での2つのテスト結果から、スタッドレスタイヤはほかのタイヤにくらべて登坂性能に優れていることが確認できましたが、凍結状態の坂道ではチェーンの併用が必須だということがわかりました。降雪後、急激に気温が下がる夜間・早朝や、路面凍結を起こしやすい日陰や橋の上、トンネルの出入り口では特に注意したいところです。

首都圏だけでも、毎年数百件から1000件は起きているという雪道事故。そのほとんどが、滑り止め措置を施しているにも関わらず発生しています。スタッドレスタイヤを履いていても油断はせず、常に慎重な運転を心がけたいですね。

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