降雪時のドライブ前に知っておきたい、雪による「視程障害」の基礎知識
- トリビア
- 2019.03.04
景色が美しく楽しい一面、危険も多い雪道ドライブ。安全運転のためには、クルマの足元だけでなく、視界にも十分気を配りたいものです。今回は、雪による視程障害について解説します。
視程障害とは?
空気中に雪や水滴などの浮遊物があると、それによって光が散乱・吸収・反射され、わたしたちの目に届く光の量が減少します。こうして周りの景色が見えにくくなることを、「視程障害」といいます。雪による視程障害は、雪の量や風の強さ、車高、交通量など、さまざまな条件によって発生するため、たとえ雪がやんでいるときでも油断はできません。視界の悪さをはっきりと感じる場合は、不要不急な外出はなるべく控えたいところです。
雪による視程障害が起きやすいポイント
雪による視程障害が起きやすいシチュエーションとしては、「気温が低く風が強いとき(ドライバーの目線の高さを超えた地吹雪が発生しやすい)」や、「路肩の雪山が高くなっているとき(それほど風が強くなくても雪山から吹き出す雪で視界不良になりやすい)」などが挙げられます。
また、雪をさえぎる建物や樹木が少ない「平坦な地形の道路」や、急な気候変化が多い「峠区間や急峻地形の道路」、雪が道路に吹き込みやすい「切土区間や盛土との境の区間」といった場所でも注意が必要です。
なお、風がなく雪が降っていないときでも、大型車による追い越しなどによって雪煙が巻き上げられ、一瞬にしてホワイトアウト(真っ白でまったく前が見えない状態)になってしまうこともあります。近くに大型車を見つけたらワイパーを早めに作動して、スピードを落とすように心がけましょう。
視界が悪いときの運転のコツ
視界が悪いときにやむを得ず運転する場合は、まずはライトを点灯して、周囲に自分の存在を知らせることが大切です。ヘッドライトやテールランプに雪が積もったまま走行していると、自分のクルマの視認性が低下するだけでなく、視界がさらに悪化してしまう危険性もあるので、こまめに除雪しましょう。
また、前方のクルマの急停止に備えて、十分な車間距離をとってスピードをひかえめにすることも重要です。
今年は西・東日本を中心に暖冬傾向といわれていますが、ドライバーさんによってはまだまだ雪の多い地域を走ることもあるかもしれません。雪道を走る際は、ぜひ今回ご紹介したポイントを思い出してみてくださいね。