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アイドリングストップは燃費を悪くする!?アイドリングストップのメリットとデメリットとは

アイドリングストップは燃費を悪くする!?アイドリングストップのメリットとデメリットとは
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2000年代以降、急速に普及した「アイドリングストップ」搭載車。しかし近年になって半導体不足などを理由に搭載しない新車が増えているのをご存じでしょうか。今回はガソリン車におけるアイドリングストップのメリットとデメリットについてご紹介します。

アイドリングストップは短時間だと燃費を悪くする!

「アイドリングストップ」とは、信号待ちや渋滞などでブレーキを踏んでクルマが停止したときに、自動的にエンジンをストップさせる機能のことです。その後ハンドルを操作したりブレーキを緩めたりすることで、エンジンが再始動します。

アイドリングストップはこれまで燃費アップや排出ガス削減などのメリットがあるとして推進されてきましたが、必ずしも効果が得られるとは限りません。たとえば、エンジンの再始動にはアイドリング5秒分程度の燃料が消費されるといわれており、短時間のアイドリングストップを繰り返すとかえって燃料を余分に消費してしまうおそれがあるのです。

アイドリングストップのデメリット

さらにアイドリングストップには以下のようなデメリットもあると指摘されています。

バッテリーを消耗させる

アイドリングストップ搭載車はエンジンの停止と始動を頻繁に繰り返すため、バッテリーに大きな負担がかかります。また、アイドリングストップに対応したバッテリーの価格は通常のものよりも高い傾向にあるので、燃費が改善したとしてもバッテリー交換費用の方が高くついてしまう場合があります。

エアコンを停止させる

アイドリングストップの際にカーエアコンが停止、もしくは送風に切り替わるのもデメリットといわれています。車種によっては、車内温度が高ければアイドリングストップしないものや、エンジン停止中もバッテリーを使ってエアコンを作動できるものもありますが、後者はバッテリーの負担になるおそれがあります。

部品の消耗が早くなる

エンジンの停止と始動の繰り返しで消耗するのはバッテリーだけではありません。ゴム製のブッシュ、タイミングベルト、クランクシャフトといったパーツも劣化しやすくなるので部品交換の頻度が上がり、その分維持費が高くなる場合があります。

アイドリングストップのメリット

アイドリングストップは燃費を悪くする!?アイドリングストップのメリットとデメリットとは

一方で、前述のとおりアイドリングストップにもメリットは存在します。

ガソリンを節約できる

最も大きなメリットとして挙げられるのが燃費の節約です。停車時に自動的にエンジンをストップすることで、その分の燃料消費を抑えることができます。環境省が発表したデータによると、普通自動車がアイドリング時に消費する燃料の量は10分間あたり0.14リットル。毎日10分ずつアイドリングストップした場合、1年間(365日)で約50リットルの燃料を節約できることになります。

排ガスを削減できる

アイドリングストップは、排ガスの削減にもつながるといわれています。環境省のデータによると、普通自動車がアイドリング時に排出する二酸化炭素の量(炭素換算)は10分間あたり90グラム。毎日10分ずつアイドリングストップした場合、1年間で約32キロの二酸化炭素を削減できることになります。

騒音を低減できる

アイドリング中のエンジン音は、場所によって近隣住民への騒音トラブルにつながることもあります。アイドリングストップをすることによって騒音の低減が期待できます。

アイドリングストップを止める方法

このようなメリットとデメリットを踏まえて、アイドリングストップ機能をあえて使わないという人も少なくありません。多くの搭載車はキャンセル(解除)ボタンを押すことでオフにできますが、細かい作動条件やキャンセル方法は車種によって異なる可能性もあるので、取扱説明書を一度ご確認ください。

また、非純正品にはなりますが、後付けでアイドリングストップを止められるアクセサリ(アイドリングストップキャンセラー)も販売されています。

まとめ

アイドリングストップは燃費を悪くする!?アイドリングストップのメリットとデメリットとは

アイドリングストップ機能は、アイドリング状態の時間が長ければメリットがありますが、短時間での繰り返しの使用はかえって逆効果になることもあります。さらに近年はクルマ自体の燃費性能も上がっており、アイドリングストップ機能がなくても低燃費を実現しているクルマも登場しています。クルマの乗り方にあわせて使用を検討してみてください。

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