法定速度の最高速度と最低速度は?罰金や違反点数まで解説!
- トリビア
- 2023.05.24
運転中、走行している道が時速何キロ制限の道路だったかわからなくなったことはありませんか? クルマの速度に関するルールは、法令で定められた法定速度のほかに道路標識や道路標示で指定された指定速度など複数存在します。いずれも教習所で一度は習う内容ですが、今回の記事では曖昧になりがちなルールをまとめておさらいしていきましょう。
指定速度と法定速度について
まず、クルマの最高速度については道路交通法で次のように記されています。
第22条(最高速度)
車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度を超える速度で進行してはならない。
つまり最高速度は、“道路標識などによって指定された速度(=指定速度)”と、“政令で定められた規制速度(=法定速度)”の2種類に分けられます。法定速度よりも指定速度の方が優先順位は上なので、道路標識などがあればその指定に従い、なければ法定速度に従って走行するようにしましょう。
なお、法定速度は走行する道路の種類によって異なります。次の項目から詳しい内容を説明します。
一般道路の法定速度
一般道路の法定速度は原則60km/h(原付は30km/h、緊急自動車は80km/h)です。ただし、「市街地/非市街地」、「車線数」、「中央分離帯有無」、「歩行者交通量」などの道路状況を基準に指定速度が設けられている区間があります。例えば「市街地の2車線道路で歩行者交通量が多い場所」では40km/h、「生活道路(「ゾーン30」の看板が目印です)」では30km/hといったように速度規制されている場合もあるので、標識の見落としやスピードの出し過ぎにはご注意ください。
違反金
ご存じの通り、最高速度を超えるスピードで運転すると「速度超過違反(スピード違反)」に問われます。一般道路における普通車の反則金は以下の通りです。
- 25 km/h以上30 km/h未満…1万8,000円
- 20 km/h以上25 km/h未満…1万5,000円
- 15 km/h以上20 km/h未満…1万2,000円
- 15 km/h未満…9,000円
違反点数について
一般道路における普通車の違反点数は以下の通りです。
- 50 km/h以上…12点
- 30 km/h以上50 km/h未満…6点
- 25 km/h以上30 km/h未満…3点
- 20 km/h以上25 km/h未満…2点
- 20 km/h未満…1点
超過速度が大きくなるにつれて罰則が厳しくなります。30km/h以上50km/h未満の超過は一発免停となるほか、30km/h以上の超過は刑事処分として6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられる(=前科がつく)場合もあります。
高速道路の法定速度
一方、高速道路(高速自動車国道・自動車専用道路)の本線車道の法定速度は原則100km/h(大型貨物車、トレーラーなどは80km/h)です。ただしこちらも道路標識などでの指定速度があればそれに従う必要があります。前述の通り法定速度よりも指定速度の方が優先されるため、法定速度を下回る、もしくは上回る制限速度が設けられている場合もあります。
なお、クルマの流れが速い場所でのノロノロ運転も危険になるため、高速道路では最低速度が50km/hと決められています。最低速度の標識(青い数字の下に青い線が引かれたもの)があれば一般道でも最低速度が規制されるので注意しましょう。最低速度違反の罰則は、反則金が6000円、違反点数が1点となっています(普通車の場合)。
違反金
高速道路における速度超過違反(スピード違反)の普通車の反則金は以下の通りです。
- 35 km/h以上40 km/h未満…3万5,000円
- 30 km/h以上35 km/h未満…2万5,000円
- 25 km/h以上30 km/h未満…1万8,000円
- 20 km/h以上25 km/h未満…1万5,000円
- 15 km/h以上20 km/h未満…1万2,000円
- 15 km/h未満…9,000円
違反点数について
高速道路における速度超過違反(スピード違反)の普通車の違反点数は以下の通りです。
- 50 km/h以上…12点
- 40 km/h以上50 km/h未満…6点
- 25 km/h以上40 km/h未満…3点
- 20 km/h以上25 km/h未満…2点
- 20 km/h未満…1点
こちらも一般道路と同様、超過速度が大きくなるにつれて罰則が厳しくなっていき、40km/h以上50km/h未満の超過は一発免停となります。さらに40km/h以上の超過は刑事処分として6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられる場合もあります。
まとめ
法定速度があっても、実際は道路状況や走行環境によって最高速度が大きく変わってくるため、柔軟な対応が求められます。標識や標示を見落とさないように丁寧な運転を心がけましょう。