“ちょい乗り派”ほど要チェック!めったに乗らない人向けのクルマ点検ポイント
- メンテナンス
- 2016.07.202025.03.13Update
「近所での運転がほとんど」「クルマはあるけど、めったに乗らない」……一見、クルマに負担のかからない乗り方に見えますが、実は思わぬトラブルを引き起こすこともあります。普段あまり運転しないからこそ最低限チェックしておきたい、3つのポイントをご紹介します。
「ちょい乗り運転」が多い人は、オイル劣化に注意
一般的なオイル交換の目安は1.5万km走行ごと、もしくは1年ごとといわれていますが、運転頻度が少ない人は走行距離を目安に交換することが多いようです。クルマに乗らなければ1年程度ではほとんど劣化しませんが、乗り方によっては注意が必要です。
特に近場までの運転が多い場合、エンジンが完全に暖まらない状態での運転となるため、オイル内の水分(結露)が抜けずにオイル劣化の原因となることも。「ちょい乗り運転」が多い人は走行距離にかかわらず、こまめな状態チェックやオイル交換をしておくと良いでしょう。
走らなくても、タイヤの経年劣化に注意
ぬれた路面でも水はけをよくしてスリップを防いでくれる、タイヤの“溝”。通常の走行では、その溝が擦り減ることによって出てくる「スリップサイン」がタイヤ交換の最低目安となります。タイヤを長く使っていても、走行距離が少なければ当然溝はほとんどすり減りませんが、油断は禁物!
古い輪ゴムがちぎれやすくなるように、タイヤもゴムのため少しずつ経年劣化していきます。劣化によるタイヤ表面のひび割れを見つけた場合は速やかにタイヤを交換しましょう。
ちなみに、使用条件によって経年劣化の度合いや疲労度合いが変わります。5年以上使用したタイヤは点検をオススメします。もし、外見ではまだ使用できそうに見えても、製造後10年を経過したタイヤは新しいタイヤに交換してください。
また、運転のふらつきや燃費の悪化をまねく“空気圧”もひび割れの原因になります。普段はクルマのボディばかりに目がいきがちですが、足元の「タイヤ」も日々しっかり確認しておきたいところですね。
バッテリーは「充電不足」でも劣化が早まることに
エンジンをかけるために必要不可欠なバッテリーは、走行によって発電・充電することで連続使用できるように作られています。クルマを運転していないときでもカーナビやオーディオなどのバックアップ電源や放電によって徐々に電気を消費するため、めったに乗らない場合や近場までの運転が多い場合は充電不足となってしまうことも。
充電不足はバッテリーの寿命を極端に縮めるので、定期的な長距離走行(充電)が重要です。また、バッテリーの交換時期にかかわらず、車両側充電装置(オルタネーター)も、ときどき点検しておくと安心ですよ。その他、クルマの消耗品については、こちらの記事もぜひご参考ください。
運転頻度にかかわらず、こまめなメンテナンスは必要不可欠。日々の安全運転のためだけでなく、愛車と少しでも長く付き合うためにも、今回ご紹介したポイントに気をつけてみてくださいね。
まとめ
クルマをあまり使わない“ちょい乗り派”の方は、走行距離が少ないからといって安心はできません。エンジンが十分に暖まらない短距離運転ではオイルの劣化が早まり、走行距離が少なくてもタイヤは経年劣化していきます。また、短時間の運転ではバッテリーが十分に充電されず、寿命を縮める原因となります。
「めったに乗らないから大丈夫」と思わず、定期的な点検を心がけましょう。特に以下の3点が重要です。
- オイルの状態チェックと定期交換
- タイヤの空気圧維持と表面のひび割れチェック
- バッテリーの充電状態の確認と時々の長距離走行
使用頻度が少ないからこそ、これらのポイントに気を配りましょう。日々の小さな心がけが、将来の大きなトラブルや修理費の節約につながります。