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まだ見たことのない人も?アルファベット入りナンバープレートの種類とその意味

最近は取得する番号を指定できたり、ご当地の図柄入りのものが配布されたりするなど、個性を発揮できるアイテムとしても認知されている自動車のナンバープレート。地名(登録された運輸支局を表す)・番号(自動車の種類を表す)・ひらがな(自家用・事業用などを区別する)・ナンバーで構成されているこのプレートに、アルファベットが記載されているものがあることをご存じですか?

今回の記事では、アルファベット入りのナンバープレートの種類や意味などを解説します。

アルファベット入りのナンバープレートとは

ナンバープレートとは、正式名称を「自動車登録番号標」と呼び、自動車の登録情報(登録された運輸支局、自家用・事業用などの用途、自動車の種別など)を示す情報が1枚にまとまっているものです。

地名(運輸支局)の右にある数字。これが「分類番号」で自動車の種別によって数字などが決まります。また、大きな数字の左にあるひらがなは「自家用・事業用・貸渡(かしわたし)用」などの別を示しています。

アルファベットが導入された理由

分類番号にアルファベットのあるナンバープレートが導入された理由は、冒頭で触れた番号指定ができる「希望ナンバー制」のためです。

希望ナンバー制とは、ナンバープレートの中で最も大きな4桁の数字の部分(一連指定番号)を自由に決められる制度のこと。ただし、特に人気が集中する14通りの番号(・・・1、・・・7、・・・8、・・88、・333、・555、・777、・888、1111、2020、3333、5555、7777、8888)は抽選制となっており、それに加えて特定の抽選対象ナンバーが設定されている地域もあります。

希望ナンバープレートは、「ナンバープレートの新規登録をするとき」、「管轄変更をともなう移転登録・変更登録をするとき」、「現在のナンバープレートが破損・汚損したとき」の3つのタイミングで交付を受けられます。通常のナンバープレートよりも交付手数料が高く、交付までの期間も長いのでご注意ください。

この制度が導入されたことにより、人気のあるナンバー入りのプレートが多く配布されましたが、一度使ったナンバープレートは再び使えないため、特定の数字が枯渇してしまうという問題点もありました。

そこで、2018年1月からアルファベット入りの分類番号(地名の右部分)が導入されました。これにより、今後も利用者に人気のナンバーを継続して提供できるようになったのです。

導入されたアルファベット10文字

分類番号に使用されるアルファベットは、A~Zの中でも視認性の高い「A」「C」「F」「H」「K」「L」「M」「P」「X」「Y」の10文字。3桁の分類番号のうち下2桁に使用でき、基本的には下1桁をAから順番に使用される形で続きます。

なお、分類番号のアルファベットは、4桁のナンバーのように自分で決めることはできません。またアルファベットが使われるのは4桁のナンバーが枯渇した場合のみとなっているので、アルファベット入りナンバープレートが欲しい方は注意しましょう。

アルファベット入りのナンバープレートは2種類ある

アルファベット入りのナンバープレートは、2種類存在します。1つは分類番号にアルファベットが入るもの、もう1つがひらがな部分に入るものです。それぞれどんな意味やルールがあるのでしょうか。

「分類番号」がアルファベットの場合

まず分類番号にアルファベットが入っているのは、「分類番号」×「ひらがな」×「4桁のナンバー」の組み合わせパターンを使い果たしたものから、順次アルファベット入り分類番号のナンバープレートが交付されているためです。番号が払底していなければ、分類番号も3桁すべて数字のものになります。

なお、軽自動車検査協会においても、2019年1月1日以降は数字の分類番号が払底し次第、順次アルファベットを導入しています。

通常「ひらがな」の部分がアルファベットの場合

通常であればひらがなが入る部分にアルファベットが記載されているナンバープレートは、実は日本全国で見られるものではなく、沖縄県や神奈川県などの特定の地域でよく見られます。

このナンバープレートは、「駐留軍人軍属私用車両等」に付けるもの。つまり、駐日アメリカ軍の軍人やその軍に所属する職員等の車両であることを示しています。そのため、米軍基地が多く存在する沖縄県や、横須賀海軍施設、厚木海軍飛行場のある神奈川県で見かけることが多いナンバープレートなのです。

このナンバープレートに記載されているアルファベットは、それぞれ以下の意味を持っています。

  • Y(日本国内で調達された個人所有車)
  • E(非課税車両)
  • T(本国から持ち込んだ個人所有車)
  • A(オートバイ・軽自動車)

車にアルファベットのナンバーを付ける方法

分類番号に関しては希望番号やアルファベットを選ぶことはできませんが、アルファベット入りにする確率をアップさせる方法はあります。

人気が高い番号を希望する

先述のとおり、分類番号にアルファベットが入るのには、「分類番号」×「ひらがな」×「4桁のナンバー」の組み合わせを使い果たしていることが条件となります。つまり、人気の高い希望ナンバーに当選すると、アルファベット入りのナンバーが交付される確率が高くなるということです。人口の多い地域であれば人気のナンバーの競争率は高くなるため、さらに確率は上がるでしょう。

人気希望ナンバーの例

人気希望ナンバーの例としては、全国一律で抽選対象となっている「・・・1」「・・・7」「・・・8」「・・88」「・333」「・555」「・777」「・888」「1111」「2020」「3333」「5555」「7777」「8888」といった数字のほか、「1122(いい夫婦)」「8008(縁結び)」「2525(ニコニコ)」といった語呂合わせなどが挙げられます。

また、富士山ナンバーの「3776(富士山の標高)」のように、その地域ならではの人気ナンバーも存在します。各地の人気ナンバーは「特定地域名表示に限って追加された抽選対象希望番号」として、各運輸局や自動車検査登録情報協会などのサイトで公開されているので確認してみてください。

まとめ

普段何気なく目にしているナンバープレートのアルファベットにも、意味が込められていることがお分かりいただけたでしょうか。ドライブ中にこれらのナンバープレートを付けたクルマとすれ違った際に思い出していただくと、いつもより楽しいドライブになるかもしれません。