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タイヤチェーンの取り付け方を本格的な冬到来の前におさらい!

いよいよ本格的な冬到来! 久しぶりにウインタースポーツや雪遊びに出かける方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、スタッドレスとあわせて準備しておくと安心な「タイヤチェーン」について解説します。

タイヤチェーンとは

「タイヤチェーン」は、積雪路や凍結路での滑り止めとしてタイヤに装着するアイテムです。チェーン規制が実施されている場所では、スタッドレスタイヤを履いていてもチェーンの装着が必須となります。冬の山間部を走るときや、大雪が予想されるときなどは忘れずに用意しておきましょう。

取り付けるタイミング

タイヤチェーンは乾燥路に弱いので、取り付けるタイミングは「路面凍結時」が基本です。ただ、路面状況は天候とともに刻々と変化するので、天気予報や道路情報をチェックして早めに対応できるように準備しておきましょう。狭い場所で取り付けたり、暗い中で取り付けざるをえないケースもあるので、チェーンを買ったら一度脱着作業の練習をしておくと安心です。

耐久性や効果

積雪路や凍結路では高い滑り止め効果を発揮するタイヤチェーンですが、特に金属製のものは乾燥路で使用すると切れやすくなります。また、ぬれたまま放置するとサビついて劣化してしまうことも。使用後は水洗いして乾燥させてから保管すると長持ちします。

タイヤチェーンの耐久性や寿命は、種類や使用状況などによってまちまちです。600km以上の耐久性が認められた非金属タイヤチェーンにはJASAA(一般財団法人 日本自動車交通安全用品協会)の認定マーク(「S」が目印です)がついているので、購入の際は目安にしてもいいでしょう。

タイヤチェーンの種類

タイヤチェーンは、金属製の「金属製」とウレタン製やゴム製の「非金属製」の2種類が主流です。金属製は安価で収納しやすく、非金属製は乗り心地に優れ、乾燥路でも切れにくいというメリットがあります。

そのほか、軽量で装着が簡単な「布製(スノーソックス、オートソック)」や、吹きかけるだけの「スプレー」タイプもあります。どちらも手軽で便利ですが、スプレーはチェーン規制に適合していないのであくまで緊急時の補助的なアイテムとして考えておくとよさそうです。

タイヤチェーンの取り付け方

タイヤチェーンは通常2本セットで販売されています。FF車(前輪駆動)なら前輪に、FR車(後輪駆動)なら後輪に、それぞれ「駆動輪」に取り付けるのが基本です。4WD(4輪駆動)の場合は前後どちらにつけるか車種によって異なるので、取扱説明書をご確認ください。正しい位置に装着しないと、チェーン本来の効果を発揮できないだけでなく、カーブで対向車線に飛び出すなどの重大事故につながる危険性もあるのでご注意ください。

用意するもの

チェーンを装着するときは、チェーン本体(ゴムバンドやハンドルなどの付属品)のほかに軍手・輪留め・ゴム手袋を用意しておくと便利です。着脱作業は着脱場やパーキングエリアなど平らで安全な場所で行いましょう。

手順

チェーンのタイプによって装着方法は異なりますが、ここでは一例として金属製の場合と非金属製の場合の大まかな流れをご紹介します。

<金属製の場合>

  1. 取り付け前の準備(よじれをとる)
    チェーンのよじれをとり、表裏・内側外側を確認して広げます。
  2. タイヤにチェーンをかける
    タイヤにチェーンをかぶせます。このとき、前輪駆動の場合は右タイヤは右に、左タイヤは左にハンドルをいっぱいに切っておくのがポイント。タイヤとボディーの間に隙間ができて作業しやすくなります。
  3. フックをかける
    タイヤ内側・外側のチェーンの端にあるフックを留め、たるんだチェーンを張るようにゴムバンドを均一にかけます。タイヤを傷めないようにフックは外側に向けておきましょう。
  4. 車両の移動(締め直し)
    締め直しのために、車両を100mほど走行させます。タイヤチェーンがゆるんでいたら、フックを再度かけ直して装着完了です。商品によっては車両を移動する必要がないものもあります。

<非金属製の場合>

  1. 取り付け前の準備(よじれをとる)
    表裏を確認してチェーンを広げます。タイヤの奥に回し込み、ジョイント部分が手前に来るようにハの字に配置します。
  2. ジョイントをロック
    タイヤに沿ってチェーンの両端を持ち上げて、ジョイントをロックします。
  3. フックの取り付け
    外側のフックを接続します。
  4. ロック部を締める
    付属のハンドルでロック部分を締めて、チェーンを固定したら装着完了です。

装着手順はメーカーや商品によっても違いがあるので、詳しくはお使いの商品に付属している説明書やDVDなどをご確認ください。近年はQRコードで簡単に取り付け動画を確認できる商品もありますよ。

車両移動不要で素早く簡単に装着できるものや収納性に優れたものなど、さまざまなタイプのタイヤチェーンが販売されています。装着は寒い中での作業になるので、なるべく負担のないものを選びたいところです。