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タイヤメーカーが解説する「スタッドレスタイヤとは?」その1

タイヤメーカーが解説する「スタッドレスタイヤとは?」その1
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今年も強烈な寒波が襲来。新潟では大規模な車の立ち往生が発生するなど、改めて運転における雪の脅威を認識した方が多いのではないでしょうか。

しかし、年に一度積雪があるかないかという土地に住んでいると、スノーボードなどの行楽時にも「わざわざスタッドレスタイヤを準備するのは、お金がかかるし、交換が手間だし、保管場所も要るし……」と、足踏みしてしまうでしょう。ですが、少しでも降雪がある場所に行くときに対策は必須です!

冬のドライブには欠かせないアイテムとなったスタッドレスタイヤについて、タイヤメーカーが誕生の経緯や特徴を解説していきます!

スパイクがない「スタッドレスタイヤ」が生まれた理由

タイヤメーカーが解説する「スタッドレスタイヤとは?」その1

スタッドレスタイヤが登場する以前、雪道用タイヤは、1950年代に北欧で生まれた「スパイクタイヤ」でした。1960年代に日本へも輸入され、国産のスパイクタイヤが生まれました。チェーン装着の手間が省けるうえにチェーンを上回る操作性が支持され、北海道のドライバーを中心に急速に普及していきます。

しかし普及と同時に、金属製の鋲(スタッド)を着けたスパイクタイヤによる「粉じん公害」が各地で発生します。鋲に削られたアスファルトが空気中に舞い、マスクなしでは歩けない状態になり、車線を示す白線がわずか1カ月で削り取られてしまうなど、「粉じん公害」は北国の財政と住民の健康に悪影響を与える社会問題になりました。そのため1990年(平成2年)には「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律」が公布され、翌1991年(平成3年)からは、原則的に指定地域でスパイクタイヤが使用禁止となりました。

そこでスパイクタイヤに代わる冬用タイヤとして生み出されたのが、スタッドレスタイヤです。スタッドレスタイヤは、鋲がなくても氷雪路での摩擦力が高い点が最大の特徴。サイプ(タイヤの溝)が多いパターンデザインや、低温時でも硬くなりにくくしなやかさを保つ特殊トレッドゴムを採用し、あらゆる氷雪路で強力なグリップ力を実現します。

スタッドレスタイヤに“鬼クルミ”が使われた理由

TOYO TIRESではスタッドレスタイヤのコンパウンドに100%天然素材の「鬼クルミの殻」を配合しています。

クルミの殻は氷よりも硬くアスファルトよりも柔らかいため、確実なグリップ力を発揮しながらも路面を傷めません。そのうえ鬼クルミの固い殻が氷を力強くひっかいて、凍った路面でもしっかりと車を止めてくれます。走行性能・環境性能を発揮してくれるスタッドレスタイヤを実現するために、まさに理想的な素材なのです。

「タイヤのためにわざわざクルミを栽培?」という疑問が湧いてくるかもしれません。実は、鬼クルミの殻はもともと工業用の研磨剤として大量に流通している素材。さまざまな素材による試験を経た結果、鬼クルミの殻を採用したスタッドレスタイヤが生まれました。

雪が降らない地域に住んでいると、雪や氷が残る道路の恐ろしさは実感しにくいかもしれません。ですがブレーキが利きにくいツルツルの道で、グッと踏ん張ってくれるスタッドレスタイヤはとても頼もしい存在です。

降雪があった地域にお出掛けの際には、くれぐれもスタッドレスタイヤの準備をお忘れなく。当日晴れていても路面が凍っている可能性もありますので、十分注意していきましょう。

タイヤメーカーが解説する「スタッドレスタイヤとは?」シリーズ、その2その3の記事も合わせてご覧いただくと、より役立ちます!

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