豊かな自然と歴史ある観光地に恵まれた「四国」。しかし「全部回るのに何日かかるんだろう？」「どこを見て回ればいいんだろう？」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。この記事では、四国一周ドライブの所要日数と、各県のおすすめスポットをご紹介します。

車で四国一周するには何日かかる？

四国一周の走行距離は、選択するルートによって異なりますが、およそ750〜1000kmほどです。単純に移動だけを考えれば、1日で一周することも不可能ではありません。しかし、四国の魅力を十分に楽しむためには、最低でも4〜5日、できれば1週間程度の時間を確保することをおすすめします。

四国一周ドライブに時間がかかる理由

四国一周ドライブに時間がかかる理由は、主に2つあります。

一つは、四国を一周する高速道路が完全には整備されていないことです。高速道路を使用できる区間もありますが、一般道を走行する必要がある区間も多く、移動に時間がかかります。

そしてもう一つは、四国の地形です。四国の中央部には、2000m近い山々が連なる四国山地がそびえています。そのため、四国一周のルートは山地を迂回するように設定されており、距離が長くなります。また、山越えの道路も多いため、高低差が大きく、走行に時間がかかってしまうのです。

四国一周ドライブをする際には時間に十分な余裕を持つことが大切です。ここからは、各県の代表的な観光地を見ていきましょう。

愛媛県

穏やかな海と豊かな自然が魅力の愛媛県。おすすめのドライブスポットを3つご紹介します。

道後温泉

日本最古の温泉として知られる道後温泉。3000年もの歴史を誇り、日本三古湯の一つに数えられます。温泉街の中心に位置する道後温泉本館は、1894年に建てられた木造3階建ての建築物で、国の重要文化財に指定されています。2019年1月からの保存修理工事を経て、2024年7月11日には全館での営業再開が予定されています。

• 所在地：愛媛県松山市道後湯之町4-30（道後温泉駐車場）※市営駐車場有料（30分100円、泊まり料金720円）
• アクセス：松山自動車道・松山ICより約20分
• 電話番号：089-921-5141（道後温泉事務所代表）

四国カルスト

四国カルストは、東西約25kmにわたって広がる雄大なカルスト台地です。日本三大カルストの1 つで、そのなかでも最も標高の高い場所に位置しています。白い岩肌の石灰岩と緑の草原が織りなす景色は、「日本のスイス」とも呼ばれる絶景です。晴れた日には、四国連山の大パノラマを一望できます。高原特有のめずらしい植物や、放牧された牛たちの姿にも心癒やされることでしょう。

所在地：愛媛県上浮穴郡久万高原町西谷
アクセス：松山自動車道・松山ICより約1時間40分
電話番号：0892-21-1192（久万高原町観光協会）

下灘駅

JR予讃線（よさんせん）の下灘駅（しもなだえき）は、「日本一海に近い駅」として有名です。小さな無人駅ではありますが、その背景に広がる伊予灘の海の景色は圧巻です。特に夕暮れ時には、海面が朱色に染まる絶景を楽しむことができます。多くの写真愛好家が訪れる人気スポットで、映画やCMのロケ地としても使用されています。

• 所在地：愛媛県伊予市双海町大久保
• アクセス：JR「松山駅」より約50分
  ※駅から約150mの距離に市営の臨時駐車場あり
• 電話番号：089-986-1111（双海地域事務所）

高知県

太平洋に面した高知県には大自然の絶景が数多く存在します。おすすめのドライブスポットを2つご紹介します。

桂浜

高知市にある桂浜は、雄大な太平洋に面した美しい海岸です。高知県の民謡『よさこい節』でも唄われた月の名所で、満月の夜には幻想的な風景を楽しめます。付近一帯は公園となっており、2023年にリニューアルされた「海のテラス」では、地元の特産品やお土産を購入することが可能。そのほかにも桂浜水族館や龍王岬など、観光スポットが充実しています。

• 所在地：高知県高知市浦戸
• アクセス：高知自動車道・高知ICより約30分　※駐車場有料（普通車400円）
• 電話番号：088-841-4140（桂浜公園管理事務所）

龍河洞

香美市にある龍河洞（りゅうがどう）は、日本三大鍾乳洞の一つです。約1億7500万年の歳月をかけて形成された洞窟内では、さまざまな形状の鍾乳石や弥生時代の生活跡などが見られます。冒険好きな方には、本格的な探検コース（要予約）もおすすめ。敷地内には博物館や食事処なども充実しており、1日たっぷり楽しめるスポットとなっています。

• 所在地：高知県香美市土佐山田町逆川1424
• アクセス：高知自動車道・南国ICより約25分
• 電話番号：0887-53-2144（公益財団法人　龍河洞保存会）

香川県

日本一面積の小さな県ですが、たくさんの魅力が詰まっているのが香川県です。おすすめのドライブスポットを3つご紹介します。

栗林公園

高松市にある栗林公園（りつりんこうえん）は、国の特別名勝に指定されている日本庭園です。紫雲山を背景に、6つの池と13の築山が巧みに配置され、見事な景観が楽しめます。「一歩一景」と呼ばれるように、歩くたびに異なる美しい景色に出会えるのが魅力です。広さは東京ドーム3.5個分にもおよび、文化財庭園としては日本最大級の大きさを誇ります。

• 所在地：香川県高松市栗林町1丁目20番16号
• アクセス：JR「高松駅」より 約7分　※県営駐車場（25分ごと100円）
• 電話番号：087-833-7411（栗林公園観光事務所）

金刀比羅宮

琴平町にある金刀比羅宮（ことひらぐう）は、「さぬきのこんぴらさん」の愛称で親しまれている神社です。古くから農業・殖産・医薬・海上守護の神として信仰を集めてきました。785段の石段を登ると讃岐平野を一望でき、天気に恵まれれば瀬戸大橋まで見渡せます。さらに余力があれば、1368段目にある奥社まで足を延ばしてみても良いでしょう。

所在地：香川県仲多度郡琴平町892-1
アクセス：高松自動車道・善通寺ICより約20分　※専用駐車場なし
電話番号：0877-75-2121

エンジェルロード

小豆島西部にある弁天島、中余島、小余島、大余島の4島をむすぶエンジェルロード。1日2回の干潮時にのみ約500mの砂の道が現れ、そこをカップルで手をつないで渡ると幸せになれるという言い伝えがあります。弁天島にある「約束の丘展望台」は、エンジェルロードを一望できる絶景ポイントです。

• 所在地：香川県小豆郡土庄町甲24-92
• アクセス：土庄港より約5分
• 電話番号：0879-62-2801（案内所売店）

徳島県

徳島県といえば「阿波おどり」で全国的に有名ですが、それだけではありません。おすすめのドライブスポットを2つご紹介します。

大塚国際美術館

鳴門市にある大塚国際美術館は、世界の名画を特殊技術で陶板に再現した美術館です。古代壁画から現代絵画まで、約1,000点もの作品が原寸大で楽しめます。古代遺跡や教会などの壁画を空間ごと再現した「環境展示」と、美術史の流れに沿った「系統展示」、テーマごとに古今の画家たちの表現方法を比較する「テーマ展示」の3つの展示からなり、鑑賞ルートは約4kmにもおよびます。

• 所在地：徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1
• アクセス：神戸淡路鳴門自動車道・鳴門北ICより約3分
• 電話番号：088-687-3737

鳴門の渦潮（渦の道）

世界三大潮流の一つに数えられる鳴門の渦潮（うずしお）。鳴門海峡に架かる大鳴門橋の橋桁に設置された「渦の道」では、全長450mの遊歩道から迫力ある渦潮を見ることができます。特に、海上45mの高さにあるガラス床からの眺めはスリル満点！　渦潮の発生時間は潮の満ち引きによって変わるため、公式サイトで事前にご確認ください。

• 所在地：徳島県鳴門市鳴門町（鳴門公園内）
  ※鳴門公園駐車場（有料、普通乗用車500円）より徒歩7分
• アクセス：神戸淡路鳴門自動車道・鳴門北ICより約5分
• 電話番号：088-683-6262

まとめ

四国の各県にはそれぞれの魅力があり、見逃せない観光名所が点在しています。じっくり見て回るなら1週間程度の時間は確保したいところです。

また、自然豊かな四国は、訪れる時期によって異なる表情が楽しめるのも大きな魅力です。季節のイベントや地元の祭、ご当地グルメなども参考にしてプランを立てれば、さらに充実した旅になりますよ。