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原付の二段階右折の条件とは?ケースに合わせた方法を解説!

原付の二段階右折の条件とは?ケースに合わせた方法を解説!
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あらゆる道路の中でも交差点は特に事故が多発する場所です。原付など一部の車両には「二段階右折」が義務付けられていますが、巻き込み事故などのトラブルを防ぐために、周囲のドライバーもルールを知っておく必要があります。今回の記事では「二段階右折」について詳しく解説します。

二段階右折を求められる車種

二段階右折とは、2回信号に従うことで交差点を右折する方法です。二段階右折が義務付けられているのは次の2つの車種です。

原動機付自転車

原付の二段階右折の条件とは?ケースに合わせた方法を解説!

1つは排気量50cc以下の第一種原動機付自転車(原付)。1986年の道路交通法改正で、二輪車の事故対策として原付の二段階右折が義務付けられました。道路交通法第34条の5には、「右折するとき(交通整理の行われている交差点において右折する場合に限る。)は、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、交差点の側端に沿って徐行しなければならない」とあります。

ただし原付といっても、対象となるのは50cc以下の原付のみです。原付二種と呼ばれる排気量51~125ccのバイクで二段階右折を行うと、むしろ周囲の交通の妨げとなり、交通違反にも問われるので注意しましょう。

2023年の7月1日以降は、電動キックボードも原動機付自転車の一つである「特定小型原動機付自転車」となり、これまでの原付と同様に二段階右折が必須となります。以前は電動キックボードは道路交通法上「車両」に該当し、二段階右折が不要でしたが、変更されていますので注意しましょう。

軽車両

原付の二段階右折の条件とは?ケースに合わせた方法を解説!

もう1つは軽車両です。軽車両とは軽自動車のことではなく、自転車や荷車、リヤカーなどの“原動機をもたない車両”を指します。道路交通法第34条の3には、「軽車両は、右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、交差点の側端に沿って徐行しなければならない」とあります。

二段階右折が必要な場所と正しいやり方

二段階右折はすべての交差点で義務付けられているわけではありません。二段階右折が必要な交差点にはいくつかの条件があります。詳しい場所と右折方法について確認していきましょう。

一般的な十字路の場合

一般的な十字路の場合は、信号や警察官によって交通整理されていて、かつ片側三車線以上ある多通行帯道路の交差点が二段階右折の対象になります。また、車線数にかかわらず交差点の手前に「原動機付自転車の右折方法(二段階)」という青色の標識があれば二段階右折が必要です。

二段階右折をする方法は、あらかじめ道路の左側に寄り、交差点の約30m手前で右ウインカーを出したらそのまま青信号を直進します。交差点を渡りきったら車両の進行方向を右向きに変え、ウインカーを消します。対面の信号が青になったら、再び直進して右折完了です。

左折専用レーンがある場合

原付一種は原則として、いちばん左側の車両通行帯(第一通行帯)の走行が義務付けられています。二段階右折が必要な交差点の左側が左折専用レーンだった場合でも、このルールは変わりません。危険回避などのやむを得ない事情がない限りは左側の車線を走るようにしましょう。左折専用レーンから二段階右折をする場合も必ず右ウインカーを出し、後続車からの巻き込みに注意して直進しましょう(周囲のドライバーも原付への配慮をお忘れなく!)。

なお、交差点で左折矢印信号が点灯しているときは、そのまま直進すると信号無視となってしまいます。左折するクルマの妨げにならない場所で待機して青信号を待ちましょう。

丁字路(T字路)の場合

原付の二段階右折の条件とは?ケースに合わせた方法を解説!
東京都北区の飛鳥山交差点(丁字路)。写真中央のコーンが設置されているところが、二段階右折用の退避場所

丁字路であっても、片側三車線以上の道や二段階右折の標識が出ている交差点では二段階右折が必要です。

この場合も道路の左側から右ウインカーを出したうえで青信号を直進し、渡った先で車両の進行方向を右向きに変えてウインカーを消します。直進車の妨げにならない場所で待機し、対面の信号が青になったら再び直進しましょう。

二段階右折が不要な場所

反対に、二段階右折が禁止されている場所や不要な場所もあわせて確認しておきましょう。

二段階右折禁止標識がある場合

原付の二段階右折の条件とは?ケースに合わせた方法を解説!

片側三車線以上の道であっても、交差点の手前に「原動機付自転車の右折方法(小回り)」の標識があれば二段階右折ではなく「小回り右折」で通行する必要があります。小回り右折とは、普通自動車や二輪車と同じようにあらかじめ道路中央(一方通行の場合は右側)に寄り、直接交差点を右折することを指します。渡った先に十分な待機スペースがない場合は二段階右折禁止となる場合が多いようです。

走行路線が一車線の場合

また、走行路線が一車線の場合や一方通行の道路から右折する場合も二段階右折は不要です。小回り右折で通行しましょう。

片側三車線以上でも信号がない場合

片側三車線以上の道でも、信号や警察官によって交通整理されていない場合には二段階右折は不要です。

違反時の罰則

二段階右折が必要な交差点を小回り右折したり、反対に二段階右折禁止の交差点を二段階右折した場合は、「右左折方法違反」として行政処分1点と反則金3,000円が課せられます。

ただし、ここで注意したいのが間違った二段階右折=信号無視にも問われる点です。同じ場面での取り締まりはより重い方の違反で処理されるため、実際には信号無視の行政処分2点と反則金6,000円になってしまう場合もあります。走り慣れない場所では特に注意して標識を確認するようにしましょう。

さらに上でも触れたとおり、原付二種以上のバイクで二段階右折をした場合も右左折方法違反となります。原付の走行経験が長い方はうっかり右折レーンに入り損ねることもあるかもしれませんが、そんなときはいったん直進または左折してUターンするなど、落ち着いて安全に対処しましょう。

まとめ

原付バイクは手軽で便利な乗り物である反面、二段階右折のような複雑なルールも存在します。免許取得時に誰もが一度は習う内容ではありますが、原付に乗る人もそうでない人もこの機会におさらいしてみてください。

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