TOYO TIRES

カーシェアとライドシェア、違いはどこか知ってます?

「民泊」や「家事代行」など、個人・企業が保有しているモノ・サービス・場所などを他人と共有・交換する「シェアリングサービス」が、世界的に大きな広がりを見せています。今回は、近頃話題の「自動車シェアリング」について解説します。

カーシェアリングとライドシェアリングの違い

自動車分野のシェアリングサービスとしていま注目されているのが、「カーシェアリング」と「ライドシェアリング」という2つのサービス。「カーシェアリング」は事業者・個人が所有する車両を利用者(ドライバー)に貸し出すサービスで、「ライドシェアリング」は車両の所有者(ドライバー)と利用者(同乗したい人)を結びつけるサービスです。一見、レンタカーやタクシーと似たように見える内容ですが、それぞれの車両や時間をより有効活用でき、比較的低価格で利用できるなどのメリットから、これらのシェアリングサービスへの期待が高まっています。

日本のカーシェアリングは、新規参入も盛んでさらなる拡大が予想

三井住友銀行が2017年10月に発表した産業調査レポート「自動車シェアリングの動向」によると、2015年のカーシェアリング利用者数は全世界で約1000万人。2021年には、3.5倍にまで増加すると見られているようです。日本国内だけで見ても、カーシェアリングの拠点数や車両台数は近年右肩上がりに増えており、2020年には2012年の5倍に拡大することが予想されています。

また、国内でサービスを行う事業者としては、時間貸駐車場で知られる「タイムズ24」が圧倒的な会員・拠点数を誇っていますが(2017年3月時点)、2018年1月には日産が新型電気自動車なども対象にしたカーシェアリングを新たに開始しており、今後の大手自動車メーカーの参入も予想されています。

日本のライドシェアリングは、法整備などの課題が山積

一方、ライドシェアリングはどうでしょう。日本では自家用車を用いたライドシェアリングは、道路交通法によって「白タク行為」として現時点では禁止されています(利用者の支払額が、燃料代や高速料金等の”実費”以下なら合法。また、過疎地域や訪日外国人の利用などに限って特別許可もあり)。ライドシェアリングに関しては法整備以外にも、利用客の安全確保や事故時の対処など、課題が山積みというのが現状です。

ちなみに、2015年での全世界のライドシェアリング市場規模は約33億ドル、2020年には約2倍の65億ドルに拡大すると見られています。ただ、各国の法制度によってサービスに使われる車両や依頼方法、料金体系などは大きく異なっています。

公共交通機関が発達している首都圏では、クルマの維持費や駐車スペースの節約などを理由に“クルマを持たない暮らし”を選択する人も少なくありません。とはいえ、たまには旅行や買い物などでクルマが必要なときもありますよね。そんなときに重宝しそうな「自動車シェアリング」サービス。今後の動向から目が離せません。