運転初心者がつまずきやすいドライブテクニックといえば「バック駐車」。バックモニターを見ながら操作できたり、自動で車庫入れや駐車をしてくれる「パーキングアシスト」を搭載したクルマの普及率も高まっていますが、いざというときには自力でバック駐車できるようにしておきたいものです。今回は、自動車メーカーのWebサイトで紹介されている「バック駐車のコツ」から、初心者向けのポイントをピックアップしました。
慣れないうちはハンドル操作は止まったままで!
本田技研工業の公式Webサイトでは、初心者を対象とした車庫入れの方法をアニメーションで解説しています。そこで紹介されているコツは、「ハンドル操作とバック操作は同時にしない」こと、「内側後輪を[ピボットエリア](駐車枠の角から半径50cm程度のエリア)から離さない」こと、「1カ所だけに注意を向けない」ことの3点。
慣れないうちは、ハンドルを回すのはクルマが完全に止まっているときのみで、操作は左いっぱいに切るか、まっすぐにするか、右いっぱいに切るかの3通りで、細かい操作は不要です。
また、バックの際に内側になる後輪は、「ピボットエリア」から離れないように注意。目視とミラーの両方で広く視野をもってクルマの位置を確認し、必要に応じて切り返しながら確実に駐車しましょう。
あくまで目視で確認を!
トヨタ自動車のクルマ情報サイト「GAZOO」では、車庫入れの方法をイラストで解説しています。基本ステップに加えて、ワンポイントアドバイスとして挙げているのが「目視」の大切さ。
近年多くのクルマに搭載されているバックモニターは、クルマの後ろの様子や進路を示すガイドラインなどが確認できるため、大変便利な機能です。しかしカメラには映らない死角も存在するため、過信はNG。必ず目視でも確認するよう心がけ、ひとりで見るのが難しい場合は同乗者に協力してもらうなどの対策をとるようにしましょう。
スピードを出しすぎないこと!
日産自動車の公式Webサイトでは、基本のポイントに加え、初心者が陥りやすい駐車のお悩みをQ&A形式で紹介。駐車失敗の原因や、ハンドルの切り方のコツについて解説しています。
駐車の失敗において最も多い原因は、「スピードの出しすぎ」。ATの場合は、アクセルを踏まなくても進む「クリープ現象」をうまく利用して駐車を行いましょう。
また、ハンドルをどれだけ切ったかわからなくなったり、タイヤの向きがわからなくなったりしてしまう人は、まず「ハンドルは1回転半まで回る」ことを意識してみてください。ハンドルを回した回数を覚えておき、同じ数だけ逆に戻すようにすれば、元の位置に戻せます。
解説方法は異なりますが、基本の手順は同じです。初心者ドライバーの方もベテランドライバーの方も、一度この機会にバック駐車の手順をおさらいしてみてはいかがでしょうか。苦手意識がなくなれば、いつものドライブがもっと楽しくなりますよ。