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坂道発進でエンストするのはどうして?

坂道発進でエンストするのはどうして?
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信号待ちや渋滞などで坂道に停車している状態から発進することを「坂道発進」といいます。正しい方法で坂道発進ができないと、後続車との接触事故を起こしたり、エンストしたりする危険性があるため注意が必要です。

今回の記事では、坂道発進の際に起こりやすいエンストの原因や対処法について詳しく解説します。

坂道発進でエンスト。原因は何?

坂道発進でエンストするのはどうして?

エンストにはさまざまな原因があります。MT(マニュアル)車とAT(オートマ)車、それぞれのケースを見ていきましょう。

エンストとは

そもそもエンストとは、自動車のエンジンが意図せず止まってしまう状態のこと。語源は「エンジンストップ(Stop)」ではなく、「エンジンストール(Stall(=失速))」です。

エンストを起こす原因には燃料切れや整備不良、操作ミスなどがありますが、ここでは主に操作ミスが原因のエンストについて説明します。

MT(マニュアル)車が坂道発進でエンストする原因

MT車が坂道発進でエンストを起こす原因として最も多いのが、クラッチ操作のミス。MT車はクラッチペダルでエンジンの動力伝達を行いますが、これをつなぐタイミングが早過ぎたり、エンジンの回転数が十分に上がっていなかったりするとエンストを起こしてしまうのです。

坂道発進の際基本的な手順は、クラッチを踏んでサイドブレーキをかける→アクセルを踏みながらクラッチを徐々に戻して半クラッチ状態にする→そのままサイドブレーキを解除し、クラッチをゆっくり戻す……という流れです。力加減やタイミングには慣れが必要なので、運転技術に自信のない方は緩い坂道などで練習しておきましょう。

AT(オートマ)車のエンストの原因

エンストはMT車にのみ起こる現象と思われがちですが、AT車も無関係ではありません。AT車の場合、ギアポジションと進行方向が合っていないとエンストすることがあります。

例えば、上り坂でギアをDレンジに入れたままクルマが後退してしまうとエンストしやすくなります。急な坂では特に注意したいところです。

エンストしたらどうすればいい?

坂道発進でエンストするのはどうして?

それでは実際に坂道発進に失敗してエンストを起こしてしまったときはどうしたら良いのでしょうか。MT車とAT車、それぞれの対処法をご紹介します。

MT車の場合

まずは後続車との接触などを防ぐために、サイドブレーキでクルマの動きを確実に止めます。エンジンが止まっていることを確認したら、再度エンジンをかけてギアを1速に入れ、あらためて坂道発進にチャレンジしましょう。

普段、坂道発進にはサイドブレーキを使わないという人も、やり直しの際はサイドブレーキを使った方が確実です。また、クラッチに負担がかからない程度にエンジンの回転数を少し上げたり、クラッチをさらにゆっくりつなげるように意識したりすると成功しやすくなります。

AT車の場合

AT車の場合も、まずはブレーキでクルマの動きを止めます。ギアを「N」か「P」に入れて再エンジンをかけたら、ギアを「D」に入れて再度アクセルをしっかり踏んで発進しましょう。

ただしAT車に関しては、エンストの原因が操作ミスではなく燃料不足や整備不良であるケースも多いので、場合によってはロードサービスへの救援依頼も必要になります。

坂道でクルマを止めたい!

坂道では、上りの場合と下りの場合でブレーキのきき方が異なります。そのため、坂道停車にはちょっとしたコツが必要です。

坂道で停車する際の注意点

上り坂では、普段よりも「弱め」にブレーキペダルを踏みましょう。普段の感覚で踏むと、想定していた位置よりも手前で止まる可能性があります。

そして下り坂では、普段よりも「早め」にブレーキを踏むように意識してみてください。下り坂では重力の影響で、停止するまでの距離が長くなります。

なお、運転に慣れてくるとサイドブレーキの引きが甘くなることもあります。ふとした拍子にブレーキペダルから足が離れてクルマが後退すると大変危険なので、サイドブレーキは確実に引いておきましょう。

MT車に限らず、AT車でも油断はできない「坂道発進」。苦手意識をもっているドライバーさんも多いかもしれません。もしもエンストを起こしてしまっても、慌てず冷静な対処が重要です。いざというときのために、今回ご紹介したポイントをぜひ覚えておいてくださいね。

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